
●三重県四日市市にある天文19年創業の『笹井屋』で販売している「長餅」。銘菓として愛され続ける秘密とは
三重県四日市市の銘菓「なが餅」。薄く、長くのばされた餅の中にあんこが忍び、表面は香ばしく焼かれたお菓子です。
東海道と伊勢参宮道との追分にあたる「日永(ひなが)」にちなみ、永餅と言われ親しまれたのが始まりと言われています。戦国時代にも食されていたとも言われるくらい古くから重宝され、現存する店の中で最も歴史深い『笹井屋』は、1550年、天文19年創業の老舗として、三重県を代表する銘菓を作り続けています。

つぶあんの入った餅をのばし、両面を香ばしく焼いたもの。伊勢詣でに来る人々の間で評判のお菓子となり、知る人ぞ知る一品として現在も世代を超えて愛されています。

かつて、武将・藤堂高虎も、「武運のながき食うは幸先よし」となが餅を大いに気に入り、大名として出世した後も幾度と店を訪れたという逸話も残されています。そのため、出世や繁栄など縁起の良いお菓子でもあります。
1つずつ個包装になっているので、開けたてはもちっとやわらか。表面が焼かれているので、香ばしさと、もちっとした食感のバランスが絶妙です。
![この薄く入ったあんこが存在感アリ! [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/02/202500208-nagamochi04.jpg)
この薄く伸ばした餅の隅までしっかりあんこが入っているのですが、これがまた秀逸。あんこの甘さ、豆の風味、薄くても感じるほっくり感。さすが老舗のお味。丁寧に作られています。

古くから愛されている品でありながら、令和にも通ずる品の良い味わい。世代を渡って支持されてきたのも納得です。『笹井屋』のオンラインショップ、三重県のアンテナショップ『三重テラス』などお取り寄せも可能なので、ぜひ縁起の良いお菓子を味わってみてはいかが。
●DATA
笹井屋
https://nagamochi.co.jp/