圧倒的な世界観! 麻布十番のオーセンティックバー『バー ラ ユロット』が愛され続ける理由

圧倒的な世界観! 麻布十番のオーセンティックバー『バー ラ ユロット』が愛され続ける理由
食楽web

 名店には、名店として評価される理由がいくつもあります。麻布十番の『バー ラ ユロット』もまた、名店たる所以がそこかしこに散りばめられた一軒。オーセンティックバーを舞台に、名バーテンダーが繰り広げる至福のひとときを楽しむことができます。

閑静な住宅街にひっそりと佇む、オアシスのようなバー

店の扉を開けると、店主のこだわりのお酒の数々が目に留まる
店の扉を開けると、店主のこだわりのお酒の数々が目に留まる

『バー ラ ユロット』は住宅街の一角に忽然と現れます。都心のオーセンティックバーとしては珍しく、路面店。その効果を、店主の川瀬彰由さんはこう説明します。
「路面店には扉があり、それが店の“顔”になります。暗い道を歩いてくると灯りの漏れる扉があって、見つけた方が『これは何?』と入ってこられる。そんな物語も生まれます」その扉は大正時代に作られたアンティーク。鉛のリムは蔦のような曲線を描いており、店に足を踏み入れれば、バックバーに、その影が神々しく映し出されています。今と製法が異なる古いガラスも、乱反射するからか、煌めいて見えます。

「モチーフは廃墟になった礼拝堂。フランスで見た光景から着想したもので、月明かりが射し込むことによって光と影が美しいコントラストを醸す。そんなイメージです」
 川瀬さんは、19歳でバーの世界に飛び込み、10年以上もの間、都内にある複数の名店で研鑽を積んできたバーテンダー。2006年に独立して、『バー ラ ユロット』を開きました。重厚な一枚板のカウンターはアフリカで“神の宿る木”ともされるブビンガ。座るとすぐに、仄暗い室内にスッと馴染む印象で、居心地の良さは、まさに都心のオアシス。『バー ラ ユロット』はこうしてずっと、多くのゲストを優しく迎え入れてきたのでしょう。