ハイレベルな技が光る“味・食感”ともに楽しい一品『謝朋酒樓』
まずは、四川料理店『謝朋酒樓』の焼売からいただきます。今回ご紹介する7店舗の中では最も若く2008年創業ですが、ハイレベルな味にリーズナブルな価格設定、様々な催しが行われる山下町公園の目の前とい好立地で、根強い支持のあるお店です。
こちらの焼売は「猪肉焼売(9個入り)」というものですが、中華圏では「猪」と書いても「豚」の肉を指すことが多いため、この焼売もれっきとした豚肉焼売ということになります。
やや厚めの皮に包まれた餡は、肉と野菜のバランスが絶妙で、ときどきキャベツのシャキシャキとした食感を楽しめます。味付けそのものは比較的アッサリとしているため、「ご飯のおかず」というより「おつまみ」に向いているように思いました。ただし、全体のバランスは本当に素晴らしく、ハイレベルな料理が多い『謝朋酒樓』の技が、焼売にもバッチリ活かされているように思いました。
●SHOP DATA
店名:謝朋酒樓
住:神奈川県横浜市中区山下町188
営:11:00~23:00/土・日10:30~23:00
休:なし
中華街通から支持の厚い“小さな名店の大ぶり焼売”『鳳林』
続いていただくのは『鳳林』。小さめの店舗ながらメニュー豊富で、味は超一流と中華街通の間で評価の高いお店です。数多くあるメニューの中でも「特に旨い」とネット上で評判なのが「三元豚焼売(10個入り)」(1296円)です。
1個ごとのサイズが大きめなのがまず嬉しいですが、味も抜群。餡のミンチ肉が荒めにカットされており、ゴロゴロとした食感とジューシーな肉汁を同時に味わうことができます。そこに、玉ねぎの甘みが加わり、濃厚な旨みが口の中いっぱいに広がっていきます。「おつまみ」としていただく場合はパンチが強いかもしれませんが、「ご飯のおかず」としてはもってこいの一品。焼売の食べ応えを感じたい人にオススメしたい焼売です。
●SHOP DATA
店名:鳳林
住:神奈川県横浜市中区山下町187
営:11:00~21:00
休:水曜
やっぱり外せない“ザ・横浜の焼売”!『崎陽軒』
続いていただくのは、冒頭でも触れた『崎陽軒』。明治時代から続く、言わずもがなの名ブランドで、中華街に『中華街大通り店』『シウマイBAR店』の2店舗があります。
いずれのお店でも様々なテイクアウト商品を購入できますが、やっぱり主力は焼売。特にその味に慣れ親しんだ人が多い「昔シウマイ」が人気のようで、筆者も迷わずゲットしました。
小ぶりな焼売ではあるものの、12個入りで530円という低価格がまず嬉しいです。また、「明治時代の創業以来変わらない」と言われているその味は、豚肉と干帆立貝柱の風合いが印象的で、「やっぱこれだよな~」と唸らせる一品。弁当にも採用されてきただけあって、冷めても美味しくいただけます。
味付けは少々濃いめで「ご飯のおかず」としてバクバクいただくのが良いように思います。一口食べただけで、どこかホッとさせてくれるような不変の焼売と言って良いでしょう。
●SHOP DATA
店名:崎陽軒 中華街大通り店
住:神奈川県横浜市中区山下町147
営:10:00~17:00/土・日・祝10:00~18:00
休:なし
名店らしい素材の味を活かした品の良さとゴロゴロ食感が魅力『萬珍楼』
続いて、この地に創業して120年以上の歴史を持つ名店中の名店『萬珍楼』の焼売をいただきます。明治、大正、昭和、平成、令和と5時代を通して、中華街の代表的レストランとして君臨し続けるだけあり、焼売の味わいも他店にない高級な味を楽しませてくれるのではないかと期待に胸が膨らみます。
サイズ大きめで、モッチリとした厚めの皮に包まれた具材は、荒めにカットされたもち豚肉のミンチと細かく刻まれた玉ねぎなどが合わさり、食べ応え十分。一方、味付けは極めて上品で、素材の味を活かすような工夫がなされていることもよくわかります。皮・餡ともに素材の味を前面に出した贅沢な味わいで、何個でも飽きずにいただけます。さすが「名店の味」とつい唸ってしまう一品でした。
●SHOP DATA
店名:萬珍楼
住:神奈川県横浜市中区山下町153
営:11:00~21:30
休:月曜(祝日を除く)