“仙人”がホッピーを供する飲兵衛の桃源郷『ホッピー仙人』(横浜・野毛)に行ってきた!【吉田類が名付け親・吉田マッスグの酒場回想記】

“仙人”がホッピーを供する飲兵衛の桃源郷『ホッピー仙人』(横浜・野毛)に行ってきた!【吉田類が名付け親・吉田マッスグの酒場回想記】
「ホッピー(瓶白)」500円。樽生サーバーからホッピーが注がれる生「ホッピー」もある | 食楽web

 コロナ禍で「三密」という言葉が世の中に浸透してから、いかにそれを回避するかは、酒場の至上命題となっています。席の間隔を開ける、窓を、扉を開放する、入店客を制限する。しかし、酒場には、その三密が売り、むしろ醍醐味の店が多くあるのも事実です。

※吉田マッスグとは……普段は本誌『食楽』の副編集長。酒場のカリスマ・吉田類さんが名付け親となり、酒場をめぐる時にだけ「吉田マッスグ」を名乗る。ここでは、その吉田マッスグが大衆酒場をテーマに、事実と妄想が交錯する酒場の物語を紹介していきます。

写真はコロナ禍以前に撮影されたもの。現在、客の定員は8名までで営業している
写真はコロナ禍以前に撮影されたもの。現在、客の定員は8名までで営業している

 その代表格といってもいいのが、横浜・野毛にある『ホッピー仙人』。店があるのはJR桜木町駅から歩いて5分ほどの場所にある都橋商店街の2階(商店街といっても集合アパートメントのような建物におよそ60店の飲食店が並ぶ)。わずか5坪ほどの空間に多いときには20人ほどの客が、決して大げさではなく身を寄せ合うように飲む。それほどまでして、飲兵衛が集まるのはなぜか──それは、ここでしか味わえない、“仙人がつくるホッピー”があるからです。