錦糸卵と合わせていただく上品な鰻丼!『なか卯』の「うな重」

最後に、丼もの・うどんで有名な『なか卯』の「うな重」を食べます。親子丼などの「卵とじ丼」が得意な『なか卯』だからか、鰻の傍らには錦糸卵が添えられています。これは嬉しいと思う一方、「その分、鰻の量が少なかったらイヤだな」と少々の不安を抱きつつ、鰻の重量を測ってみました。

重量を測ってみると77gで、『すき家』よりも1割ほど量が多くてホッと安心。もちろん、こちらも部位によって多少の誤差は出るはずなので、おおむね77g前後と思っておくと良いでしょう。

さっそくいただいてみると、濃そうにも映るタレは、意外とサッパリしており甘さのみが際立っています。牛丼チェーンの3社とは一線を画す品の良い味わいで、いわば前述の『松屋』の対極のような印象です。
かと言って物足りなく感じることはなく、鰻そのものの味わいのおかげで、こちらもまた美味しくいただけました。錦糸卵が箸休め的に楽しめる点も嬉しく、夏場、食がいまいち進まないときのエネルギー補給にも良いように思いました。
【まとめ】『吉野家』は高額ながら別格の味、コスパなら『すき家』、パンチなら『松屋』、品の良さなら『なか卯』に決まり!

一見同じようにも見える『吉野家』、『すき家』、『松屋』、『なか卯』の鰻丼ですが、各社とも鰻専門店にはできないコストパフォーマンスを意識しながらも、他社との差別化など、さまざまな思いによって開発に取り組んでいることがヒシヒシと伝わってきました。
高額ながら最もハイクオリティの鰻丼を食べたい場合は『吉野家』、コストパフォーマンスを求めるなら『すき家』、パンチある強い味わいを求めるなら『松屋』、品の良い鰻丼を食べたい場合は『なか卯』……筆者はこんな風に感じました。いずれのチェーンも、鰻メニューは夏場限定です。是非あなた好みの鰻丼を食べ、この暑い時期を乗り越えてくださいね!
(撮影・文◎松田義人)