ワイナリー経営を夢見るソムリエール。旧知の友の猪口とツーショット【酒器も肴のうち】

お酒をつぐ器、お酒を飲む器。酒器に思いを巡らせると、気になってくるのが、あの人のお気に入りやコレクション。あのお店のセレクションも見てみたくなる。酒器好きでお酒好きライターによる酒器折々、酒器こもごも。

ワイナリー経営を夢見るソムリエール。旧知の友の猪口とツーショット【酒器も肴のうち】
食楽web

「あの人に会うと元気になる」とか「この人といると元気をもらえる」。そう感じる女性が筆者には何人かいて、彼女も間違いなくそのうちのひとり。同じようなことを思いながらお店に通う人も多いのではないだろうか。【酒器も肴のうち】第7献は、西麻布「プレートトキオ(Plate tokyo)」のオーナーであり、ソムリエの猪飼綾乃さんにご登場いただきました。

ワイナリー経営を夢見るソムリエール。旧知の友の猪口とツーショット【酒器も肴のうち】

 綾乃さんは、人生の師と仰ぐパトリス・ジュリアン氏のもとで料理、接客、美意識を学び、その後も数々の有名店で実績を築き上げてきた熱い飲食魂を持つパワフルな女性。オーストラリアやシャンパーニュ地方のワイナリーでの勤務経験があり、ソムリエ資格を持つ。ただならぬワインへの愛情は「ワイナリーを経営する」という夢へとつながっている。自らセレクトしたワインを(もちろん料理も)嫁入りを見届ける親のような気持ちで大事に、そして丁寧に提供する。

 当然といえば当然だが、テイスティングにしろなんにしろワインを飲むことの方が圧倒的に多くなる。となると、すでにお気づきの方もおいででしょうか。日本酒が登場する気配なし。当コラムのテーマは「日本酒の酒器」である。今や、ワイングラスで日本酒を楽しむスタイルも定着した。ワインをこよなく愛する綾乃さんの愛用の酒器はやはりワイングラスなのだろうか。それだとちょっとつまらないなあ(すいません)。そう思っていたら違いました。