都内の私立高校に通う良太(リョウタ)と周(シュウ)は、色気より食い気の男子高校生。“安くて旨くて、腹いっぱいになる“俺らの三ツ星店”を探し、食べに行くのが楽しみ。そんな高1コンビが、新宿の路地裏の老舗洋食屋『王ろじ』に向かった。
カツカレーの元祖はどこだ?
今年の夏の甲子園大会は第100回の記念大会でした。実は「カツカレー」も、今年、誕生して100周年だって知っていました? そこで、僕らも球児と同じ高校生として、夏の思い出に老舗の「カツカレー」を食べに行くことにしたんです。しかし、カツカレーの発祥や元祖には諸説あり…
良太:有名なのが銀座『スイス』という洋食屋さんで、1948(昭和22)年に、当時、巨人軍の千葉茂選手が「カレーライスにカツレツを載っけてくれ」とオーダーして生まれたらしいよ。
周:入谷にある『河金』も「元祖カツカレー」という「河金丼」というのがあるみたい。『河金』は、1918(大正7)年に創業してすぐ出していたみたいで、これが誕生100周年の理由みたい。
良太:「河金丼」は、丼めしの上にキャベツ、トンカツ、その上にカレーがかかっているタイプで、『スイス』のカツカレーは、今の学食や洋食屋みたいな洋皿に載っているタイプだけど、どっちに行く?
周:いや、俺が見た目で一番食べたくなったのが、新宿三丁目の老舗洋食屋『王ろじ』の「とん丼」。名前だけを聞くと、“ぶた丼”を想像するけど。写真を見るとカツカレーで、しかもトンカツが丸々と太っていて旨そう!
良太:確かに、このタイプは食べたことがないね。『王ろじ』は、1921(大正10)年創業の老舗って書いてあるし、そこに行こう!