白エビ漁の現場から異色の寿司コラボまで、充実の寿司文化を体験

2日目早朝は、富山湾の宝石と呼ばれる白エビ漁の見学に始まり、射水市に移動の後、「日本のベニス」と称される射水の川沿いの風景を眺めつつ朝食を。朝食にはオリジナルの創作白エビの寿司クレープが用意された。さらに食後の散策がてら川沿いを歩き、続くプログラムの地へ。

歩いて数分の「内川の家 奈呉」では、富山伝統のます寿しワークショップを体験。「丸龍庵」の木村圭さんと「射水市産業経済部農林水産課」課長補佐の山本和永さんより、ます寿しの歴史を学び、参加者が各々、ごはんをこね、鱒を乗せ、笹を巻き、伝統のます寿しを作り体験させてもらった。
海の上での白エビ漁見学から、寿司をテーマにした朝食クレープ、ます寿しワークショップと、2日目も寿司の可能性、富山の魅力を感じるプログラムが目白押し。ただ単に旨い寿司を食べるではなく、地形や食材、文化に、新たな可能性まで、寿司を再解釈する意味がようやく理解できてくる。


最後のプログラムに用意されたのは「富山県美術館」にて行われた「富山の食の未来を表現するランチ会」。大阪は中国料理の名店「AUBE」の東 浩司氏と魚介を活かしたフレンチの名店、東京で活躍する「abysse」の目黒 浩太郎氏が料理を担当。料理ジャンルも働く地域も異なる料理人が富山の魚を使い、富山の寿司をどう表現するかというテーマで果敢に料理を創作します。
東氏は、富山の伝統食の「かぶら寿し」を自身の解釈で中華の技法を用いて調理し、かたや目黒氏は、バイ貝をフィンガーフードで提供するなど、まさにふたりのシェフが寿司の新たな可能性を楽しめせてくれるものでした。
濃密な2日を通して感じたのは、寿司といえば富山は、たぶん、いやきっと成せる。されど取材班が体験したのは2日のみ、まだまだ知られざる富山の寿司の魅力は、今後、読者自身の舌と足で紐解いていただきたい!
●DATA
寿司といえば、富山
https://www.pref.toyama.jp/sushitoyama/