鰹・カニ・麻辣ラーメン! 東京駅ラーメンストリート「秋限定 贅沢ラーメンフェア」で注目の3杯を食べてきた

味覚の秋!『塩らーめん専門 ひるがお』の「旬の戻り鰹そば」

「旬の戻り鰹そば」1350円
「旬の戻り鰹そば」1350円

 まず注目したのが『塩らーめん専門 ひるがお』。店主が高知県出身ということもあり、使うは高知名物鰹のたたき! ラーメンで鰹といえば、スープを作る時に使う鰹節が一般的で、鰹のたたきというのは初めて聞きました。

 初夏の初鰹とは違い、秋の戻り鰹は脂のりがよくもっちりした食感が特徴と言われています。今回使われるのは秋の味覚、高知県産の旬の戻り鰹のたたき。これをトッピングしたいわば秋の冷やし中華。ということでさっそく「旬の戻り鰹そば」(1350円)をオーダー。実際に目の前にすると鰹のたたきがたっぷりのっているのにびっくりします。ほかのトッピングもネギ、大葉、みょうが、にんにくスライス、きゅうりと鰹のたたきと相性のいいものばかり。さっぱり食べられそうです!

 まずはスープをいただきます。爽やかな柑橘の香りは、柚子。これも高知の特産です。麺は愛知県産きぬあかりを使った喉ごしのいい麺。冷たさも絶妙で、この温度感が麺の食感とスープのバランスを心地よくまとめている気がします。そしてさっぱりした柚子の香りが食欲をそそります。

 そして鰹のたたき。まずは薬味と一緒に鰹のたたきだけを食べてみましたが、高知から直送しているというだけあって臭みはなく美味。次に鰹のたたきと麺を一緒に食べてみます。初めての組み合わせでしたが、これがびっくりするぐらい合います! やっぱり鮮度にこだわっている鰹のたたきは美味しいし、優しい酸味のあるスープの味わいも相まってスルスル食べられます。

 薬味との相性もよく、もみじおろしの風味やにんにくがいい役割をしています。高知の恵みをラーメンの丼に踏襲したという新感覚秋味ラーメンは後を引きます。ラーメンで旬を感じるこの初体験とこの組み合わせはぜひ実際に食べてみて欲しい!

食欲の秋!『六厘舎』の「つけめん麻辣酢(マーラース)」

「つけめん麻辣酢」並1090円、大1190円、特1290円
「つけめん麻辣酢」並1090円、大1190円、特1290円

 “〇〇の秋”といってやっぱり外せない食欲の秋。しっかり、がっつり、そしてバチッと刺激をもらえる一杯を求めて『六厘舎』へ。こちらの秋のフェアメニューは「つけめん麻辣酢」(並1090円、大1190円、特1290円)。麻辣は馴染みのある組み合わせですが、そこに酢が加わった新メニューです。辛くて痺れて酸味があるなんて、胃袋を刺激してくれるに違いない! とさっそくオーダーしてみました。

 運ばれてきたのは冷水で締めた太い麺。極太ながらしっかり茹で上げてから冷水で締めているのでもちもち感と喉ごしを楽しめる麺です。そして添えられてきたのが、今回のつけ汁。見た目は赤く辛そうですが、漂う香りは唐辛子だけでなく肉味噌やごま風味が合わさってとにかく胃袋を刺激してきます。

 ということで、麺をスープにダイブ! 太麺にパンチの効いたスープが絡んで、辛い、でも旨い! 酸味もあって見た目よりもさっぱり。そしてほどよく痺れるのがいい感じです。辛いのでそのまま飲むことはしませんが、飲みたくなるようなスープ。そして何とも言えないコクがあるのは麻辣餡に使用している豚ひき肉のおかげでしょうか。こちらはウデ肉の赤身のみを使用しているそうで、豚肉の旨みと肉々しい食感が楽しめ、濃厚なスープともマッチしています。

つけ麺の〆と言えば、もちろん割りスープ
つけ麺の〆と言えば、もちろん割りスープ

 この辛味、痺れ、酸味のバランスが本当に絶妙で、どれも“過ぎない”のがいいですね。このスープに麺をつけると、麺の小麦の味が際立って、それが麺と一緒に食べたときにいい塩梅になります。麺は並でもしっかり量があるので、この三位一体感を存分に堪能できます。そして麺を食べたら、スープ割で最後まで美味しく飲み干して完食。麺もしっかり食べてスープも飲んで満足&満腹間違いなしです。

 今回は「つけめん麻辣酢」をオーダーしましたが、さらに贅沢するなら「秋の限定Wつけめん」(並1590円、大1690円、特1790円)もあります。こちらは、麻辣酢のスープと、通常のつけめんのスープの両方が楽しめるという夢のコラボ。そもそも『六厘舎』は限定メニューを提供することがあまりないお店なので、今回の秋メニューは絶対見逃せない一杯。おなかに余裕があるならダブルでどっぷり食欲の秋を満喫してみてください。

芸術の秋?!『東京駅 斑鳩』の「ズワイガニとうにのトリュフ薫るまぜそば」

「ズワイガニとうにのトリュフ薫るまぜそば(東京駅バージョン)」2480円
「ズワイガニとうにのトリュフ薫るまぜそば(東京駅バージョン)」2480円

 秋限定のフェアなので、ちょっとだけお財布の紐を緩めて臨むのもアリ。ということで、今回のフェアでは一番高価な「ズワイガニとうにのトリュフ薫るまぜそば」を食べに『東京駅 斑鳩』に向います。名前からもわかるように、ズワイガニだの、うにだの、トリュフだの、この店は特に羽振りがいい感じの高級食材祭り! これは期待大です。

「ズワイガニとうにのトリュフ薫るまぜそば」は「ノーマルバージョン」(2180円)もありますが、せっかくなのでよりスペシャルな「東京駅バージョン」(2480円)をチョイス。価格を見るとドキドキしますが、その分期待を最大限に待つこと数分。何とも美しく豪華なラーメンが到着しました。

 ズワイガニの量が思ったより多くてびっくり。『東京駅 斑鳩』は今回のフェアの“贅沢ラーメン”に合わせて、これからの時期にぴったりのズワイガニを取り入れたそうです。そしてズワイガニの身を使うため、ラーメンではなくまぜそばという形に。ただ、贅沢はズワイガニだけではないんです。名前でネタバレしていますが、こちらの味付けは自家製うにソース。見ためではわかりにくいですが、麺の下にしっかり自家製うにソースが潜んでいます。

 そして、それ以前に鼻を刺激してくるのがトリュフオイルの香り。この香りはそれだけでラグジュアリーな気分になります。このズワイガニ、うに、トリュフの組み合わせはまさに贅沢ラーメンというべき一品。食べる時はうにソースがしっかり麺と混ざるように全体をよく混ぜます。そうするとトリュフの香りも上がってきて、もうリッチさが漂いまくり!

 食べる前から美味しい香りでしたが、食べたら幸せすぎる気持ちに。口の中にうにの濃厚な味わいが広がって、トリュフの香りと混ざり合います。この二つの相性がとにかく抜群で、こんなに相性が良いとは知りませんでした。五感が喜び、おなかもいっぱいになれる最高の一品でした。

まとめ:「秋限定 贅沢ラーメンフェア」はどのラーメンも見逃し厳禁のラインナップばかりだった!

左上から時計回りに『そらいろ NIPPON』の「ソラのオイスターチャウダー2023」2000円、『東京煮干し ラーメン玉』の「釜焼きチャーシューメン」1200円、『とんこつらーめん 俺式 純』の「宮崎霧島黒豚のめっちゃチャーシュー麺」1450円
左上から時計回りに『そらいろ NIPPON』の「ソラのオイスターチャウダー2023」2000円、『東京煮干し らーめん玉』の「釜焼きチャーシューメン」1200円、『とんこつらーめん 俺式 純』の「宮崎霧島黒豚のめっちゃチャーシュー麺」1450円

 今回は3店で食べてみましたが、どれもそれぞれ違う美味しさがあり、とにかく満足できることは間違いなし! 「秋限定 贅沢ラーメンフェア」で限定メニューを提供している店舗は全6店。つまり、食べるべきフェアメニューはほかにも3品あります。ブランド豚「TOKYO X」のチャーシューをこれでもかとたっぷり盛り付けた『東京煮干し らーめん玉』の「釜焼きチャーシューメン」(1200円)、牡蠣でだしをとって天草大王の鶏白湯と合わせたスープ、牡蠣のオイル漬けのトッピングと牡蠣の旨みと風味が詰まった『そらいろ NIPPON』の「ソラのオイスターチャウダー2023」(2000円)、そして宮崎霧島黒豚を贅沢に使用し、自家製たまり漬け卵黄をトッピングした『とんこつらーめん 俺式 純』の「宮崎霧島黒豚のめっちゃチャーシュー麺」(1450円)と、魅力的過ぎるラインナップ。

「東京ラーメンストリート」の「秋限定 贅沢ラーメンフェア」は11月30日(木)まで。まだまだ期間が残っているので今からでも全店制覇は夢じゃない。どの店舗のメニューも数量限定なので、気になるものは見逃し厳禁。ぜひ足を運んでみてください。

(写真・文◎Ayako)

●SHOP INFO

東京ラーメンストリート

https://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/street/ramen/
※フェアメニューはすべて1日の販売数に限りがあります。
※メニューの提供数や提供時間は店舗によって異なります。