あらゆるニーズに呼応し、合理的な店舗設計が嬉しい
サーブされるまでの時間、サラダバーにサラダを取りに行きました。極めて衛生的で、瑞々しい野菜群に感激。ステーキとの相性も良さそうです。また、テーブルには複数の調味料があり、あらゆるニーズに対応していることがよくわかりました。筆者個人的に、「ステーキは、塩胡椒や醤油などのシンプルな調味料で食べたい」という思いがあるのですが、ステーキチェーンの中には、こういったシンプルな調味料をデフォルトで置いていないところも多く、その都度店員さんに声をかけて用意していただくのが少々心苦しいと思っていました。
しかし、『ステーキ屋 松』には、オリジナルソースだけでなく、こういったシンプルな調味料も設置されている点は好印象。加えて、わさび、柚子こしょう、にんにくもあり嬉しくも思いました。
さらに、テーブルの引き出しには、紙エプロンとウェットティッシュを自由に取り出せるよう用意されている点も素晴らしく、ここでも追加で欲しいときに自由に取り出せる点もなかなか素晴らしいと思いました。
クラシカルなステーキハウスの味を彷彿とさせるふわふわハンバーグ
程なくしてまずサーブされたのが「肉汁ビーフハンバーグ 200g」。店員さんによれば、現状はまだ中がレア状態とのことで、「溶岩石」と呼ばれるアツアツの鉄板に自分で火を当てて食べる仕組みだそうです。さっそく、その手順通りにいただいてみることにしました。
この「『溶岩石』で焼く」仕組みが想像以上に楽しいです。ジューッという音と合わせて、ハンバーグに火が入っていく様子を視覚的に楽しめるのもいいなと思いました。
肝心の味も実に素晴らしいものでした。きめ細かくミンチされた牛肉とツナギが表現するふわふわの口当たりが優しい一方、クラシカルなステーキハウスのハンバーグを彷彿とさせる肉肉しい感じもあり、なかなかの出来栄えです。これでライス、スープ食べ放題で税込1150円はかなりお値打ちのように思いました。
肉感たっぷりのミスジ、ブランド名を冠したロースも絶品!
そしてもう1品。「ステーキコンボ(松ロース・ミスジ)300g」もサーブされました。ここまでにハンバーグで大満足の筆者ですが、今日はガッツリいく日。ステーキもバッチリいただきます。ダイナミックに焼かれたステーキの2カットのうち、爪楊枝が刺さっているほうがミスジで、もう片方が松ロースとのことです。
ここでも肉を切り出し、「溶岩石」に押し付けていただくことにしましたが、まずミスジの肉感溢れる味わいに驚きました。ミスジは、一頭からわずかしかとれない希少価値の高い部位で、牛の肩甲骨付近の肉で、サーロインやヒレとは違った食感で、濃厚な味わいなのに脂身が少ないことが特徴ですが、その通り『ステーキ屋 松』のミスジも肉感を強く感じる一方、柔らかく、適度な脂身があり、ご飯が進みまくりです。意外とさっぱりいただける点も良く、こちらはにんにく+醤油と特に合うように思いました。
そして、松ロース。メキシコ産のコーンロールミートを使用した、肩ロースの中でも頸長筋を切り出した珍しい部位で、旨みが引き立つ柔らかい肉というフレコミですが、その通りこれがもう頬が落ちるほどの絶品肉! ミディアムレアほどの焼き加減で、『ステーキ松』オリジナルソース各種と合わせていただくのが良いと思いました。こちらもご飯やサラダとの相性抜群。さすがブランド名を冠するステーキだと思いました。
●まとめ:『ステーキ屋 松』は既存ステーキチェーンを凌駕する味わいだった。味、サービス、コスパとも全方向に素晴らしく、近い将来大ブレイク必至の予感!
というわけで、「肉汁ビーフハンバーグ 200g」「ステーキコンボ(松ロース・ミスジ)300g」双方をいただいたわけですが、いずれも既存人気ステーキチェーンを凌駕する味わいでした。だからこそ少々残念に思うのは、まだ店舗数が6店舗と限られること。さらに多くの人がこの味、このサービスを知れば大ブレイク間違いナシだと思いました。味、サービス、コスパとも全方向に素晴らしい『ステーキ屋 松』ですが、どうしてこのような業態を実施するに至ったのでしょうか。松屋フーズの担当者からも回答を得ました。
「『いつもの食事にステーキを』というコンセプトのもと、厳選された素材を使用しボリューム満点かつ健康的なメニューを手頃な価格で日常的にご利用いただけるお店としてスタートさせました。加熱した溶岩石の上に牛肉の塊をレアでご提供。8種類以上の色とりどりのサラダバー、国産米、オリジナルスープも取り揃えている他、気軽にテイクアウトできるお弁当もラインナップ。高品質で本格的な味をご提供しています。
『期待以上の美味しさ、コスパがいい!』『サラダもスープもご飯もおかわり自由で最高!』など、ご好評の声を多々いただいております。お肉はレアでの提供、つけダレや薬味など9種類の味付けをご用意しています。ご自身でお好みの焼き加減、お好みの味付けでお楽しみいただけます。ぜひ一度ご来店いただければ幸いです」(松屋フーズ・担当者)
筆者個人的にもリピートしたくなった『ステーキ屋 松』。このブランドの優位性を、さらに多くの人に知ってほしいと思いました。一度利用すればヤミツキになるはずです。ぜひ一度、『ステーキ屋 松』の味を確かめに行ってみてください!
(撮影・文◎松田義人)