ラーメン官僚が大絶賛する伝説の間借りラーメン店『だしと麺 遊泳』の麺とスープがウマい理由

岸本健太郎店主のプロフィール

・岸本店主は、早稲田大学を卒業後、大手電機メーカーの営業職を約6年つとめ、30歳を目前にして、サラリーマンから、麺料理の職人という全く畑違いの世界へと飛び込んだ異色の経歴の持ち主。

・麺料理の職人になってからは、ラーメンという食べ物の枠に縛られず、出汁と麺にこだわった料理を提供したいとの思いから、ラーメン店のみならず、うどんの名店など、ラーメン以外の店舗でも修業を重ね、2023年7月、ついに『だしと麺 遊泳』の独立出店を達成する。

・屋号『遊泳』の由来は、「どんなに苦しくても、『丼の中で遊びを施して、泳いでいたい』」という岸本店主の気持ちを、店名という形で銘記したもの。今でも、苦しい時は屋号を思い浮かべ、初心に帰るという。

・「1を10にする企業の営業職も楽しかったのですが、電機メーカーという場所で、製品を細部まで熟知する技術職や、感覚で『ものづくり』を行う熟練職人の姿を目の当たりにし、0を1にする『ものづくり』の世界に強い憧れを抱くようになりました。元々私は、学生の頃から麺類が大好きでしたから、麺料理を手掛ける職人になりたいと考えるようになったのです」。

・「2019年8月から、尾久の『中華そば竹千代』で働きながら、お店の定休日には、ダブルワークという形で『新宿だるま製麺』で、麺の勉強をさせていただきました。スープ(出汁)については、『竹千代』での修業経験から得たものが大変多かったです。麺については、元々、自己流で麺を打ったりしていましたが、西早稲田で『遊泳』を開業した後、間借り営業の空き時間を活用して、手打ちを本格的に習得しようと思い立ち、十条にある饂飩の名店『讃岐うどんいわい』などで、勉強させていただきました」。

・「この物件は元々、飲食店ではありませんでした。それゆえに、内装をゼロから構築し直す必要が生じ、完成までに半年近くも掛かってしまいましたが、店舗の設計も『できることは自分で』と考え、設計会社に依頼せずに完遂しました。幸運なことに、弟や親戚が建築関係の人間でしたので、彼らに助けてもらいながら」。