ラーメン官僚が大絶賛する伝説の間借りラーメン店『だしと麺 遊泳』の麺とスープがウマい理由

ラーメン官僚が大絶賛する伝説の間借りラーメン店『だしと麺 遊泳』の麺とスープがウマい理由
食楽web

 今回ご紹介するラーメン店は、『だしと麺 遊泳』。2023年7月31日に、東京・東高円寺に開業した新店です。正確には2021年10月から、西早稲田のワインバル『Vplus』の間借りという形で営業していた同店が東高円寺へ移転し、独立店舗となったものです。

 同店は、「ラーメンという食べ物の枠に捉われることなく、出汁と麺にこだわった料理を提供する」というコンセプトのもと、間借り営業を始めた直後から、コアなファンの熱烈な支持を獲得。翌2022年には、ラーメン激戦区・早稲田の飲食店の中でも一目置かれる存在となっていました。

 とはいえ、間借り時代の『だしと麺 遊泳』の営業は週に3日間のみ(※2023年4月-6月の最終営業日までは、間借り先の都合で週1日の営業だった)。訪店のハードルが高く、誰もが気軽に足を運べる店ではありませんでした。平日昼のみの営業では、店舗から離れた場所で勤務する社会人などは、有給休暇でも取得しない限り、アクセスが難しいですからね。

 かく言う私も、訪問できず忸怩たる思いを抱いていた者の一人であり、訪問の機会を虎視眈々と窺っていたところでした。そんな中、飛び込んできたのが、同店が2023年6月5日をもって間借り営業を卒業し、独立するという情報。

 聞けば、夜の営業のみであるものの、曜日を限らず営業するとのこと。この情報はまさに絵に描いたような朗報であり、私も、訪問が果たせず溜め込んでいたストレスを解消すべく、新店舗が開業してまだ日が浅いタイミングで、お店へと馳せ参じた次第です。

『だしと麺 遊泳』の外観。東高円寺駅(メトロ丸の内線)から徒歩1分。青梅街道沿いにある『らあめん花月嵐 東高円寺店』から「ニコニコロード」に入ったところの右手にひっそりと佇みます
『だしと麺 遊泳』の外観。東高円寺駅(東京メトロ丸の内線)から徒歩1分。青梅街道沿いにある『らあめん花月嵐 東高円寺店』から「ニコニコロード」に入ったところの右手にひっそりと佇みます

『だしと麺 遊泳』の場所は、東京メトロ丸の内線・東高円寺駅2番出口から徒歩1分。店舗外観は、岸本健太郎店主いわく「ラボラトリーっぽい感じと、飾り気のない平穏感を持ち合わせた」、およそラーメン店らしくないもの。扉のガラスに刻まれた『だしと麺遊泳』と、ランプに刻まれた『麺』の文字だけが、同店が麺を食べさせる場所であることを控えめに主張しています。

カウンター6席。内装や外観は、センスに満ち溢れたスマートさが漂う
カウンター7席。内装や外観は、センスに満ち溢れたスマートさが漂う

 入店すると、入口のすぐ左手に券売機が鎮座。同店不動のレギュラーメニューは、「油そば」と「だしそば」の2品。うち、「だしそば」は、麺を「中太麺」と「細麺」のいずれかから選択することが可能です。

「油そば」は、極太手打ち麺を使用。「だしそば」の「中太麺」は、『讃岐うどんいわい』(店主の修業先の一つ)の2号店『いわい製麺』に作ってもらった特注品、「細麺」は、都内の名門製麺所『菅野製麺』製です。

 今回は「油そば」と「だしそば」の両方を実食しましたが、「油そば」には「油そば」、「だしそば」には「だしそば」ならではの妙味があり、あっと言う間に丼を空けてしまいました。このコラムをお読みの皆さまも、ぜひ頑張って2杯お召し上がりいただければと思います。