“ふりかけ式カレー”をご存知だろうか。いや、ほとんどの人が知らないだろう。なぜなら、湯島にオープンしたばかりの新スタイルのカレーなのだから。ちなみにカレー味のふりかけではない。最大の特徴はライスにあって、最初からオリジナルのふりかけがたっぷりかかっているのである。さらにその上にカレーをかけるという、すなわち二重ふりかけスタイル。このカレーがものすごくクセになる。毎日食べたくなるほど中毒になる。そんな驚きの“ふりかけ式カレー”を紹介しよう。
そのカレーは、御茶ノ水、湯島駅から歩いて7~9分の、ものすごく目立たない場所にある。店名は『ホンカトリー』。今年5月にオープンしたばかりの新店だ。9席のカウンターのみのこぢんまりとした空間は、スパイスの香りが充満しており、店主・滝沢健二さんが黙々と仕事をしている静かなお店。
メニューは黒板に描いてあるその日の2種類のみ。お茶もない、ビールもない。カレー2品だけで直球勝負である。
ではさっそく注文してみよう。本日は「カツオ、タマリンド」でお願いします。
まず先に出てくるライスに驚かされる。まるでふりかけご飯みたいなのだ。
パキスタンのバスマティライスの上にちりめんじゃこやかつお節、ココナッツのフレーク状のオリジナル“ふりかけ”がたっぷりとかかっている。さらに、カボチャやナス、ゴーヤ、紫キャベツ、ニンジン、ヒヨコ豆のファラフェルといったおかずもたくさん! こんなカレーライスのライスを見たことがない。よく見れば、パラパラのお米の中にカシューナッツもちらほら。もう、これだけで楽しくなってくる。
初来店の人は、大概これだけを食べそうになる。でも待って。今、滝沢さんがカレーを盛ってくれているから。気の早い人は、このライスを食べ始めてしまい、「カツオはどれですか?」「塩豚はどこに?」なんて聞く。滝沢さんが「まだカツオは行ってません」とカレーの器を差し出す、という漫才のようなボケ&ツッコミが繰り広げられる。
カレーが登場する。昨日「メカジキ&アボガド」、一昨日は「塩豚」を食べた。どれもカレーのルーがたっぷり、大きな具がゴロゴロ。