“不純”な喫茶店って何!? 『不純喫茶ドープ』(中野)で郷愁ナポリタンを食べてきた

人気の「昭和プリン」は必食! 充実の喫茶メニューにも注目

「昭和プリン」580円、「ニトロコーヒー」550円
「昭和プリン」580円、「ニトロコーヒー」550円

『ドープ』を訪れたら必ずオーダーしたいのが、看板メニューの「昭和プリン」。これに合わせて「ニトロコーヒー」もオーダーします。

どっしり存在感のある「昭和プリン」
どっしり存在感のある「昭和プリン」

「『とろけるプリン』が流行る中、いい意味で昔の“雑”なイメージのプリンを再現した」というのが、この「昭和プリン」です。方々を探しまわり、ようやく手に入れたというデザート皿にのせて供されます。

“密”という言葉がぴったりのしっかりした固さ
“密”という言葉がぴったりのしっかりした固さ

 見た目からして頑丈さを感じる形状。生クリームとサクランボのトッピングが彩りを添えます。一口すくって持ち上げてみると、しっかりした固さと重量感。そんじょそこらじゃ崩れない、ゆるぎない安定感があります。

 甘みはひかえめ。やさしい卵の風味がふんわり広がるプリンは、なめらかな口あたりながらもぎっしりと身の詰まった濃厚さを感じます。軽い食感の生クリーム、苦みよりも甘みが強いカラメルとの相性も絶妙。小学生のころに友達のお母さんが作ってくれたプリンのような、手作りのぬくもりを感じられる一品です。

黒ビールのような見た目が特徴的な「ニトロコーヒー」
黒ビールのような見た目が特徴的な「ニトロコーヒー」

 窒素ガスを合わせてサーバーから抽出する「ニトロコーヒー」は、黒ビールのような見た目が特徴的。ストローを使わずグラスから直接飲むのがお店のおすすめです。

 クリーミーな口当たりとさっぱりした後味。苦みも少ないので、何も入れずにそのままグイグイと飲み進められます。夜の酒場タイムには、「ニトロビール」580円、「ニトロハイ」550円、「ニトロハイボール」550円もあるので、ぜひ試してみてください。

コンセプトは「せつない気持ちのゴミ捨て場」

「REALBBQ株式会社」「wackwack creative」代表の井川裕介さん
「REALBBQ株式会社」「wackwack creative株式会社」代表の井川裕介さん

『不純喫茶ドープ』をプロデュースした井川さんに、お店のコンセプトについてのお話を伺いました。「喫茶店が普及した時代は、お酒を提供して女性が接客するキャバクラのような業態もひっくるめて“喫茶”と呼ばれていました。その中で“純喫茶”は、純粋に喫茶メニューだけを提供する店として差別化されたのです。『不純喫茶』はその逆再生というか…、お酒も提供していますしね(笑)。色々意味があるんですけど、皆さんの解釈で楽しんで頂ければと思います」

 昔の純喫茶の内装をほぼそのまま使っているのも、こだわりのひとつです。「オールドスクールへのリスペクトです。昔の喫茶店を知る世代には懐かしく、若い世代には新鮮に感じてもらえてるのが面白いですね」(井川さん)

レトロ感漂う入り口
レトロ感漂う入り口

 同店の会計システムはすべて「Paypay」などの電子マネーや交通系IC、クレジットカード対応の「キャッシュレス決済」。現金は一切使えません。入店時にはスタッフが確認してくれますが、この点だけはご注意ください。

 なつかしさと新しさが交錯する『不純喫茶ドープ』。昭和と令和のハイブリットな魅力をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

(撮影・文◎櫻井れき)

●SHOP INFO

店名:不純喫茶ドープ

住:東京都中野区新井1-9-3 2F
営:12:00~23:00(L.O.フード22:00/ドリンク22:30)
休:不定休