リピーター率100%! 東京・品川『高松屋』の「豆大福」が最高に美味しい理由とは?

東京三大豆大福の店で修業したご主人

安心安全な国産の材料を使用。こちらは北海道産の小豆
安心安全な国産の材料を使用。こちらは北海道産の小豆

 高地さんは、学生の頃、東京の三大豆大福の一つに数えられる老舗でアルバイトをしていたそうです。その後、餅菓子作りに惹かれてそのまま就職。和菓子職人として修業を積み、約17年間務めたそのお店から3年前(2016年8月)に独立。この『高松屋』を開いたそうです。

「昔ながらの製法の餅菓子というのは、機械任せで作ったものと比べると、すぐに違いがわかります。その理由は、和菓子や餅菓子というのは生き物だからです。餅や小豆といった材料を仕込む際、もっとも難しいのは天気、気温、湿気です。環境によって左右される材料を、目や手で感じながら、火加減、水加減を調節することがとても大事なんです」と高地さん。

前店で餡づくりの番頭を務めていたという高地さん。北海道産の小豆を茹で、何度も何度もザルで漉して、こしあんを作っていきます
前店で餡づくりの番頭を務めていたという高地さん。北海道産の小豆を茹で、何度も何度もザルで漉して、こしあんを作っていきます

 高地さんの一日の仕事の流れを聞いてみました。始まりは、早朝、前日に浸け置いた餅米を炊くところから始まります。さらに、小豆の仕込みも並行して行います。餡をたっぷり使う『高松屋』の餅菓子は、大量の小豆との“格闘”の末に完成すると言っても過言ではありません。常に小豆を炊き続け、一日中、何度も何度もザルで漉す作業を繰り返します。その作業を見せてもらうと、クリーミーなこしあんを作るのが、いかに大変かがよくわかります。

「和菓子職人は中腰でする作業が多いので、常に腰痛です」と言う高地さん
「和菓子職人は中腰でする作業が多いので、常に腰痛です」と言う高地さん

 今、最も旬のよもぎを使った「草餅」をいただいてみると、高地さんが時間をかけて作ったこしあんの美味しさがとてもよくわかりました。舌の上でとろけるような滑らかさ。優しい甘さ。タプタプとした上新粉の草餅の爽やかな香りと相まって、素朴な餅菓子なのに、とても上品な味に感じます。

「草餅」180円
「草餅」180円
「いちご大福」300円(季節商品)
「いちご大福」300円(季節商品)
「柏餅」(つぶあん、こしあん210円、みそあん230円)
「柏餅」(つぶあん、こしあん210円、みそあん230円)

「和菓子は季節感も非常に大切なので、いちご大福の次は、柏餅、そのあとは、ふ饅頭や水羊羹など夏の餅菓子が出てきます」と高地さん。

 高地さんの餅菓子を一度食べてしまうと、季節の餅菓子も絶対美味しいとわかってしまうので、期待が膨らみます。

 まずは、定番の塩大福、豆大福、きび大福などと、店先で焼きたてのみたらし団子を食べに行ってみてください。高松屋ファンになること間違いなしですよ!

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

高松屋

店名:高松屋

住:東京都品川区西品川3-16-2
TEL:03-4296-6530
営:10:00~売り切れ次第終了
※朝、順次出来上がったものから並べていきます
休:日