草加煎餅を使ったご当地唐揚げ「そうからあげ」とは? からあげグランプリの常連『インどり屋』で食べてきた

草加せんべいを使ったご当地唐揚げ「そうからあげ」とは? 元ボートレーサーが営む『インどり屋』で食べてきた
「そうからあげ ミックス(M)」。左がモモ、右がムネ(テイクアウトのみなので通常は袋で提供されます) | 食楽web

 草加せんべいでおなじみの埼玉県草加市にある『そうからあげ インどり屋』は、からあげグランプリで最高金賞1回、金賞6回の名店。地元の名物・草加煎餅を衣に混ぜている「そうからあげ」が評判のテイクアウト専門店です。

武草加駅東口から徒歩数十秒のお店はテイクアウトのみの販売です
武草加駅東口から徒歩数十秒のお店はテイクアウトのみの販売です

 2009年の“肉の年”にこのお店をオープンしたオーナーの細田昌弘さんは元ボートレーサー。競艇の“インコースを取りに行く=インどり”と鶏をかけたユニークな店名が印象的です。いただいたのは「そうからあげ・ミックス」。モモとムネのミックスで、サイズもS・M・Lから選べます。筆者はM(540円)をオーダーしました。

ムネ肉から肉汁がたっぷり出てくるのに驚きます
ムネ肉から肉汁がたっぷり出てくるのに驚きます

 まず驚いたのはムネ肉のジューシーさ。一瞬モモ肉かと思ってしまうほどで、肉汁がたっぷりと流れ出てきます。ニンニクを使わないあっさりめの味つけで、うま味もしっかり感じられます。肉に歯を立ててもすぐに噛み切れず、歯が肉にめり込んでいきます。

 モモ肉はニンニクを利かせた秘伝のタレに漬け込んでおり、濃いめの味付けです。肉質がなめらかなやわらかさで、舌になじんでとろけていくよう。ニンニクの風味があとを引く美味しさです。

 粉末状の草加煎餅を使っている衣はジャリジャリ食感にかすかなモッチリ感。肉がやわらかいので溶けるように崩れながら歯と一緒に肉に沈み込んでいきます。

国産鶏の大ぶりな手羽を使ったテバは肉厚で濃厚な味付け
国産鶏の大ぶりな手羽を使ったテバは肉厚で濃厚な味付け

 そして「テバ」(1本180円)は肉厚で食べごたえ満点。衣にはやはり草加煎餅の欠片が混ぜてあり、これまたいいアクセントに。

 最後にいただいたのはこちらのひそかな名物「エッグボンバー」(200円)。半熟ゆでたまごに衣をつけて揚げたものです。

エッグボンバー。半熟ゆでたまごのからあげ
エッグボンバー。半熟ゆでたまごのからあげ
エッグボンバーを箸で割ると和風だしがしみ込んだ黄身がとろ~り!
エッグボンバーを箸で割ると和風だしがしみ込んだ黄身がとろ~り!

 和風だしに長時間漬け込んでいるそうで、とろみのある黄身にも和風の味がしっかりとついています。箸で割ってから食べないと「いきなりガブリといくと口の中で炸裂してヤケドしますよ」と細田さん。なるほど、だからボンバーなんですね。

 しかし衣に草加煎餅とは考えたものです。新しい“ご当地からあげ”を発見できました。

●SHOP INFO

そうからあげ インどり屋 外観

店名:そうからあげ インどり屋

住:埼玉県草加市中根3-22-29
TEL:048-935-0788
営:11:30~14:00
  16:00~21:00
休:不定休

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。