カラアゲニストが感服する『やきとり宮川』の「白い唐揚げ」とは?

カラアゲニストが感服する『やきとり宮川』の「白い唐揚げ」とは?
白く美しい「白い唐揚げ」。もうアートとしか言いようがありません | 食楽web

 からあげと聞くと、こんがりキツネ色の揚げ色をイメージする人が多いでしょう。最近はルックス、それも色にこだわるお店も増え、衣に唐辛子をたっぷり入れた激辛の赤いからあげや、イカ墨を使った黒いからあげなども登場しています。

JR四ツ谷駅からすぐ。落ち着いたたたずまいが印象的です
JR四ツ谷駅からすぐ。落ち着いたたたずまいが印象的です

 今回ご紹介するのは白いからあげ。見た目も美しく、味も抜群と聞いてやってきたのは『やきとり宮川 四ツ谷店』。昭和24年に鶏肉専門の卸問屋としてスタートした老舗です。JR四ツ谷駅から徒歩ですぐの四ツ谷店でカウンター席に座り「白い唐揚げ」(980円)をオーダーしました。

 待つこと約5~6分で白いからあげの登場。出てきただけで塩の香りが。やさしい丸みのある香りです。そしてこのルックス。たしかに白い!そして美しい!店内の照明に照らされてキラキラ輝いているようにも見えます。

左がムネ肉、右がモモ肉。どちらもやわらか&ジューシー!
左がムネ肉、右がモモ肉。どちらもやわらか&ジューシー!

 店長の山崎智弘さんに「まずはムネ肉からどうぞ」とうながされ、さっそくひと口食べてビックリ!これは本当にムネ肉?と思ってしまうほどのやわらかさとジューシーさ。肉汁もじわじわと出てきます。モモ肉と食べくらべても「どっちがモモ肉?」と思ってしまうほど。

 味付けは雪塩を使った塩水に1時間ほど漬けただけ。鶏肉のうま味が十分すぎるので、余計な味付けは必要ないんですね。塩だけでここまで美味しくできるとは、もう脱帽&感服です。

 揚げ油は毎日交換して新鮮なものを使用しているため、色も白く美しい。もはや“食のアート”と言っても過言ではありません。味変を楽しみたいなら、4種の柑橘類と銚子の醤油を使ったオリジナルのポン酢や、和歌山産の完熟した赤い山椒、これまたオリジナル焙煎の黒八味などもおすすめ。

4種の柑橘類と銚子の醤油で作ったオリジナルのポン酢
4種の柑橘類と銚子の醤油で作ったオリジナルのポン酢
左がオリジナル焙煎の黒八味、右が和歌山産の完熟した赤い山椒
左がオリジナル焙煎の黒八味、右が和歌山産の完熟した赤い山椒

 さてこの白いからあげ、元々は同店の社長さんのお母様が余った鶏肉で作ったものがあまりにも美味しかったためメニュー化されたとのこと。もともとは“おふくろの味”だったわけですが、鶏肉感を完璧なまでに引き出した最高級のからあげです。みなさんもぜひ食べてみてください。

●SHOP INFO

店名:やきとり宮川 四ツ谷店

住:東京都千代田区六番町15-2 四ツ谷鳳翔ビル1F
TEL:03-3221-4833
営:月~金17:00~24:00(L.O.23:00)
  土・日・祝17:00~22:00(L.O.21:00)
休:第1日曜(不定休あり)

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。