下北沢の老舗居酒屋『Daddy’s』の料理の魅力を、看板娘・花ちゃんに聞いてみた

下北沢の老舗居酒屋『Daddy’s』の料理の魅力を、看板娘・花ちゃんに聞いてみた
食楽web

看板料理と看板娘。両方揃っていれば繁盛店に間違いナシ!というわけで、そんなお店を探してきました。今回は東京・下北沢にある老舗居酒屋『Daddy’s』。看板娘の “花ちゃん”(21歳)に看板料理を紹介していただきましょう!

 無国籍居酒屋の『Daddy’s』は、マスター林邦彦さんが24年前に始めたお店です。なんと、私が生まれる前からある老舗のお店なんです。今回、ご紹介する看板メニューは創業当時からある「下北ドーム」。実はTVでも紹介されたことがあり、シモキタの名物料理といってもいいくらいなんです。

「下北ドーム」830円
「下北ドーム」830円

「下北ドーム」という名前だけではどんな料理かわからない人もいるかと思いますが、簡単に言うとツナのオムレツ風ドリアです。なぜ“ドーム”と言うのかというと、ガスオーブンで焼き上げる際に、卵がムクムクとドーム状に膨れ上がるから。その状態ですぐにお出ししています。

 最近では卵をスフレ状にしたオムライスもよく見かけますが、これはそのタイプではなく、卵の力だけで膨れるように作っています。最上級と言われる「とよんちのたまご」を使っていて、オムレツの部分を食べただけでも濃厚でコクが強いんですよ。

 オムレツの下にはとろ~りとろけたチーズがあり、さらにその下に「ツナの玄米ドリア」という3層構造になっています。オムレツとチーズがドリアのフタの代わりになっているので、最後までアツアツのドリアを楽しめるんです。ドリアは、お出汁と醤油、生姜で仕上げてあって、とても和む味なんですよ。

 ちなみに、なぜ卵が膨らむのかをマスターに聞いたら「ドリアの上に先にチーズを敷いて膜にしておくことで、そのあと、卵をのせオーブンで焼き上げることで上へ上へと膨らむ」とのことでした。

お店のお料理が大好き!

「バイトの日以外にも、ついお店に顔出して、ご飯を食べにきちゃう」という花ちゃん
「バイトの日以外にも、ついお店に顔出して、ご飯を食べにきちゃう」という花ちゃん

 マスターはバイトの私たちの「賄い」にもお店の料理を作ってくれます。看板料理以外にもたくさん好きなメニューがあるので、特に今、ハマっている3品をご紹介します。

 まずは、「鮪とアボカドと山芋のユッケ」。お店のメニューにはその時々の「ヒットチャート」を書いてるんですが、これは「下北ドーム」の次にいつも上位にくる人気メニューです。

 ユッケの上に載っているのも「とよんちのたまご」の卵黄。オレンジ色で濃厚そうでしょ。これを崩しながら鮪、アボカド、山芋を混ぜていただきます。濃厚な卵のコクとごま油のきいたマスターのオリジナルのタレ、トロッとした3つの具材に、アクセントで松の実が散らされています。全部が合わさると感動的に美味しくて、私は、実はお酒も大好きなので、アルバイトが入っていないお休みの日にもお店に遊びに来て、これをアテに日本酒を飲んじゃいます。

「鮪とアボカドと山芋のユッケ」800円
「鮪とアボカドと山芋のユッケ」800円
濃いオレンジ色の卵黄が濃厚なコク
濃いオレンジ色の卵黄が濃厚なコク

 もう1つは、ここのアルバイトのみんなが大好きな料理「地鶏と茄子の揚げおろし煮」です。ジューシーで旨みのある大山鶏と茄子を揚げて、それをお出汁で煮ているんです。なめこやパプリカ、三つ葉もたっぷり入っています。こちらの料理はマスターが丁寧に取ったお出汁が決め手。ゆずの香りもふんわりと香って、私はおつゆも全部飲み干してしまいます。冬にぴったりのメニューで、体がポカポカ温まってきますよ。

「地鶏と茄子の揚げおろし煮」830円
「地鶏と茄子の揚げおろし煮」830円

 さらに常連さんや私たちも大好きなメニューが「辛いだけの焼きそば」です。その名の通り、具は一切入っていない焼きそばなんですが、1度食べると、「辛いだけじゃないじゃん!」って、みんなハマってしまうくらい美味しいんですよ。こちらは是非、ご来店して試してみていただきたいので、写真や詳細はちょっと内緒にしておきますが、ヒントは、辛さの中の甘みと旨み……。あとはお楽しみです(笑)

『Daddy’s』の食材は、あまり大きく謳っているわけではないのですが、無農薬野菜やこだわりの卵、沖縄の海水だけで作られたお塩、お米は玄米といった具合に、体に安全安心なものを使っていて、マスターの渾身のお出汁がいろいろな料理に使われているんです。これはお酒を飲まれる方の体の健康も考えてのこと、だそうです。