からあげの本場・中津出身の専門店『山起』のこだわりがスゴい!

左がしょうゆからあげ、右が塩からあげ
左がしょうゆからあげ、右が塩からあげ | 食楽web

聖地出身のご主人が作るからあげを東京で味わう!

 からあげの聖地と言われる大分県中津市。最近、中津のからあげ店で修業した人や、中津出身の人が経営するからあげ店が首都圏に多数みられるようになりました。今回お邪魔した『山起』もそのひとつで、中津出身のご主人が営んでいます。東急世田谷線・上町駅から徒歩10分ほどにあるカウンター14席のお店で、イートインだけでなくテイクアウトもやっています。

 国産の鶏肉にこだわったからあげは、しょうゆ、ピリ辛しょうゆ、塩、ピリ辛塩などバラエティ豊かで、モモ肉とムネ肉から選べます。私は一番人気の「もも肉しょうゆからあげ・塩からあげ」(270円/100g)をいただきました。

 しょうゆも塩も、衣がカリッカリ。軽いおこげが香ばしくて食欲をかきたててくれます。そしてここのからあげの一番の特徴は、とにかく肉が柔らかい!まるでマシュマロのようなフンワリ感です!ちょっと歯を立てただけで肉がちぎれてしまいそうなほどで驚きました。

 鶏肉の下ごしらえは、まずしっかりと水洗いをしてから常温で3時間ほど寝かせるそうです。それからスジや血のかたまりを取り除き、味付けをしているのだとか。その分、余計な雑味が残ることはありません。揚げるときは二度揚げです。一度目の揚げで肉の中まで加熱。油から出して少し時間をおき、伝導熱でさらに中までじわじわと加熱していきます。それからやや高温で二度目の揚げ。これでカリッとした衣ができあがります。さすが聖地出身のご主人、おいしさのポイントをおさえていますね。

 取材はランチタイムを外して行ったのですが、店内ではご近所の方と思しきお客さんが数人、食事中でした。またテイクアウト用の販売窓口もあり、こちらにも数人のお客さんが入れ替わり立ち替わり。ご主人のていねいな仕事ぶりと、東京で聖地のからあげが味わえるお店ということもあってか、地元の人々に愛されている名店です。

●SHOP INFO

山起 外観

店名:山起

住:東京都世田谷区桜3-25-3
TEL:03-3706-6166
営:11:00~翌1:00
休:水

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。