大竹聡さんと巡る、焼きとん酒場&ホッピー名店【2】嘉茂 bar kamo

嘉茂 bar kamo
通常ホッピーよりも倍近い醸造時間をかけて作られる55ホッピーを使用。「ビールの代用品というホッピーのイメージを覆したい」と嘉茂氏 | 食楽web

自らを酔っ払いエッセイストと称し、酒場にまつわる多くの著書を持つ粋人・大竹聡さん。ホッピーにも一家言持つそんな大竹さんを唸らせる酒場とは!?

55ホッピーの旨さに魅了され
特注の専用冷凍庫まで設置

 銀座のバーでありながら、庶民の味方であるホッピーに情熱を注ぐ店。それが「bar kamo」だ。もともとホッピー好きだった店主の嘉茂太輔氏が、55ホッピーと出会ったのは13年前。その時の記憶を嘉茂氏はこう語る。

「旨さは当然、 『これは立派なカクテルだ』と衝撃を受けました」。メニュー化は即決だった。ただ、やるなら他所より絶対に旨い一杯を作る。そんな想いがホッピージョッキ専用冷凍庫の特注に繋がった。庫内はマイナス15℃。ジョッキは必ず一晩以上冷やしてから使う。

「ホッピーを美味しく味わう秘訣のひとつは温度帯。2、3時間を冷やしただけのジョッキでは、すぐに温くなってしまいますから」

 よく冷えた55ホッピーに、凍らしたキンミヤ焼酎とジョッキ。「3冷」(焼酎とホッピーとジョッキをキンキンに凍らせておく、ホッピーを美味しく飲むための方法)ならぬ2凍1冷。ドライな飲み口と淀みないホッピーの味には店主のホッピー愛が詰まっている。

●SHOP INFO

嘉茂 bar kamo

店名:嘉茂 bar kamo

住:東京都中央区銀座8-4-4 村喜五号館ビル1F
TEL:03-5568-8036
営:18:00~翌5:00、土18:00~24:00
休:日・祝休
予算/5,000円 個室/なし カード/可

●著者プロフィール

大竹聡さん

大竹聡さん

おおたけ・さとし。酔っ払いエッセイスト。1963年東京生まれ。2002年、酔狂雑誌「酒とつまみ」を仲間内で創刊。以来、大量の酒と勝てないギャンブルにうつつを抜かす53歳。酒と酒場にまつわる著書多数。