トリュフ香る濃厚クリーミーな「新感覚ラーメン」とは?|田中一明のラーメン官僚主義!

トリュフ香る濃厚クリーミーな「新感覚ラーメン」とは?|田中一明のラーメン官僚主義!
神の手『白』(900円)。ベシャメルソースの濃厚な味わいと、フレッシュなトリュフの香り漂う逸品 | 食楽web

次世代ラーメンへの一里塚となり得るか!?前代未聞の創作麺を紡ぐ神の手

 オープンは、本年5月3日。店舗の場所は、メトロ丸ノ内線・新高円寺駅から徒歩約5分。漆黒の看板に白く浮かび上がる『鉄板焼き&拉麺dining神の手』の文字が視界に入れば、それが今回の目的地だ。

 鉄板焼きとラーメンという、ジャンルが全く異なる料理を見事な手際で作り分ける。

 店主は、都内にある鉄板焼き・お好み焼き店『甚六』のご出身。1989年、白金の地にオープンした『甚六』は、芸能人をはじめ食通からの支持が高く、ハワイ・ワイキキにも支店を構える人気店。ラーメンづくりに関しても、千葉県・市原にある創作麺の人気店『Japanese Soba Noodles蠍』(※)のプロデュースに参画するなど、マルチな才能に恵まれたスゴ腕だ。

 麺メニューは、「神の手」を冠する創作麺を赤・黄・白・黒と4種類用意するほか、鉄板で仕上げたオムレツが載る「オムラーメン」など、店主の引き出しの多さをまざまざと見せ付ける多彩ぶり。

 中でも「神の手の白」は、ラーメンに「ベシャメルソース」を採用した前代未聞の話題作。約半日かけてじっくりと煮込んだ自家製豚骨スープに、西洋料理に多用される「ベシャメルソース」を注ぎ込む。

 バターと小麦粉を炒めた「ホワイトルー」を牛乳で伸ばして作られる「ベシャメルソース」。その圧倒的なトロミの前では、一定の重量を持った箸すら独り立ちしてしまうほどだ。

トリュフ香る濃厚クリーミーな「新感覚ラーメン」とは?|田中一明のラーメン官僚主義!
麺にしっかりと絡む濃厚ベシャメルソース。まさに新世代の塩ラーメンだ

 こちらのメニューでは、これらに加えて、トリュフや天然塩をふんだんに使用。口腔から鼻腔へと駆け抜けるトリュフの艶やかな香りと、味覚中枢がキュンキュン弾ける天然塩のほのかな甘みが、ベシャメル由来の肉厚なうま味に華を添える。

 何度も麺を手繰り続けるうちに、その途方もなく斬新な食べ口に、ラーメンとは別の「全く新しい麺料理」をいただいているような感覚が湧き上がってきた。

 ありとあらゆるタイプのラーメンが出尽くした感がある2017年のラーメンシーン。そんなご時世において、他に類を見ないオリジナルメニューを商品化できる力量の高さは驚嘆に値する。動物系素材をベースとしたスープを用いているため、ホワイトソースパスタともテイストが異なる。「この1杯の全容を解き明かしたい!」。そう考えている間に、丼が空っぽになってしまった。次回は「オムラーメン」にチャレンジしてみよう。

(撮影◎田中章雅)

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神の手『赤』(830円)。唐辛子と山椒の辛味、痺れ感を味噌がまとめ上げる

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(※)『Japanese Soba Noodles蠍』は、2016年10月にオープンした千葉県・市原市の人気店。同店の看板メニューは「蠍ラーメン」。唐辛子の「辛み」と山椒の「シビレ」とのコラボレーションが、神田の名店『鬼金棒』の「カラシビラーメン」を彷彿とさせる必食メニューだ。

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●SHOP INFO

麺昇 神の手

店名:麺昇 神の手

住:東京都杉並区梅里1-18-12 ニュー高円寺コーポラス102
TEL:03-5378-7525
営:11:30~15:00(14:30LO) 17:00~翌2:00(翌1:30LO)
休:月(月曜が祝日の場合は火曜)

●著者プロフィール

田中一明

フリークを超越した「超・ラーメンフリーク」として、自他ともに認める存在。ラーメンの探求をライフワークとし、新店の開拓、知られざる良店の発掘から、地元に根付いた実力店の紹介に至るまで、ラーメンの魅力を、多面的な角度から紹介。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条から、年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。現在までの通算杯数は8,000杯を超える。