ザ・プレミアム・モルツは新たな境地へ

ザ・プレミアム・モルツは新たな境地へ
食楽web

2003年に登場した「ザ・プレミアム・モルツ」が、2017年春、大幅リニューアルを果たした。醸造家の熱意と飽くなき挑戦により成し遂げられたプレミアムビールの新境地とは?

 2003年5月に登場したザ・プレミアム・モルツ。その登場が市場に与えたインパクトは、今日のプレミアムビールの隆盛をみれば明らかだ。「世界最高峰のビールをつくりたい」との想いで実現した、深いコクと華やかな香り。上質な味は右肩上がりで支持を集め、いまや不動の人気を得るに至った。そんな盤石な王者が、2017年、5年ぶりとなるリニューアルに踏み切ったのだ。

 なぜ今、リニューアルなのか。その理由は、誕生の背景と貫かれる信念を紐解くと見えてくる。

 ザ・プレミアム・モルツの前身となる「モルツ・スーパープレミアム」は、1989年に武蔵野ビール工場の一角に開設された通常の設備の20分の1の「ミニブルワリー」で生み出された。麦芽100%にこだわる「モルツ」のプレミアム版として、試行錯誤の末に辿り着いた飲み心地とコク。ビールの本場ヨーロッパに単身渡り、理想の味わいを追い求めた醸造家の熱意の結晶である。しかし納得できるビールを世に送り出しても、挑戦は終わりではなかった。さらなるおいしさ、さらなる香りを求め、研究を続ける日々。

 一切の妥協なく、真に最高を目指した味への支持は、やがて大きな潮流を生む。2003年にザ・プレミアム・モルツの名を冠し、ますます高まるその評価。2005年には世界的権威のあるコンテスト「モンドセレクション」のビール部門で、国産ビールで初めての「最高金賞」を受賞。以降3年に渡り同賞に輝く偉業を達成している。

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素材から製法まですべてがプレミアム

 素材、製法すべてにこだわり抜くことが、“プレミアム”たる所以。たとえば華やかな香りの元は、100%使用する欧州産アロマホップ。とくに生産農家の支援からはじめるファインアロマホップは、鼻に抜ける上質な香りを生み出している。あるいはコクの決め手となるダイヤモンド麦芽。欧州麦芽全体のわずか3~4%しかないこの希少な麦芽を加えることで、さらなるコクとうまみが醸される。うまさのために手間ひまを惜しまない製法も同様だ。

 常に挑戦を続けることで時代を切り拓いてきたパイオニア。つまりそれこそがザ・プレミアム・モルツの骨格であり、伝統だ。現状維持ではなく、さらに上を目指す姿勢、それが今回のリニューアルに繋がっている。次ページでは、リニューアルへの挑戦の物語を、醸造家本人から伺ってみる。

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厳選した麦芽100%

コク、うまみの元となる成分が多い大粒の二条大麦を厳選し、通常のビールよりもたっぷり使用。さらにチェコとその周辺国でしか産出されない希少なダイヤモンド麦芽も一部使用

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欧州産アロマホップ100%

徹底的に厳選したアロマホップは、低温輸送で鮮度を維持。さらに煮沸開始時と終了時にホップを投入するアロマリッチホッピング製法で、やわらかな苦味と華やかな香りを実現

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天然水100%仕込

水はビールの品質を決める大切な要素。サントリービールのポリシーとして、天然水100%仕込にこだわっている。ビール工場の立地は、すべてこの天然水が採水できる土地に限られる