カリッと香ばしくふわふわのレバーステーキ

僕は、初めてこの「レバーステーキ」を見た瞬間、一目惚れしました。こんがりツヤツヤと照りのあるレバーが重なり合う美しい姿。食べてみると、口当たりはカリカリっと香ばしく、噛むとフワフワで柔らかい。レバー臭さは全くないし、こんな美味しいお肉があるんだと、むしろレバーに愛すら感じてしまったほどです。

新鮮な豚レバーを、ニンニクやショウガなどで下味をつけておき、そこに片栗粉をまぶして素揚げし、熱々の状態で、醤油、酒、みりんなどのオリジナルのタレで味付けしながらステーキにしているのだと思います。
しかも1皿に8~9枚入っていて、シャキシャキ千切りキャベツも山盛り。これで650円だなんてすごいと思いませんか?ステーキですよ!?
ちなみに「御献立表」を見ると、「目玉焼き」が500円と書いてあります。レバーステーキとたった150円しか違わない「目玉焼き」とは一体どんなもの!? と、考えさせるあたり、さすが“街中華”の面白さ。僕は怖くていまだに頼んだことはありません……(笑)。

こちらのお店は創業46年。70代の川戸さんご夫妻(お父さんとお母さん)が昼夜交代で、1人で厨房とフロアを切り盛りしています。僕は昼に行くので、お母さんの番の時が多いです。いつもニコニコして元気がよく、注文が入ると手際良く作ってくれます。でも、やはりお一人で1つひとつ丁寧に作られるので、毎回15分くらいは待ちます。
その間、僕は、メニューを眺めながら、「たくさんあるから、大変だなぁ」と毎回、感心し、そして、学生時代の寮母さんを思わせるお母さんの働く姿を見てほっこりしています。