マヨネーズの消費世界一。スーパーでは棚一面のマヨネーズ!

編集部:先ほどから、ボルシチにもビーフストロガノフにもサワークリームが出てきますね。
インナさん: サワークリームはよく使います。ボルシチや肉にもかけて食べます。それとマヨネーズも大好き!
編集部:噂によると、マヨネーズの消費量が世界第1位なんですよね?
インナさん:おおー、やっぱりそうですか。
ニゴラさん:マヨネーズ、大好き!
編集部:日本ではサラダなんかにかけて食べることが多いのですが、ロシアではマヨネーズはどう使うんですか?
インナさん:ロシアには「セリョートカ」というニシンのオイル漬けやビーツ、ゆで卵で作るサラダがありますが、この上にたっぷりと塗ったり、あとはポテトサラダなどにいっぱいかけて食べるのが好きなんです。
ニゴラさん:ロシアのマヨネーズはたくさん種類があります。スーパーでは壁一面マヨネーズ。100種類以上売っています。
編集部:えー、そんなに!?
ニゴラさん:タマゴとかキノコとか。本当にたくさんに種類があります。
インナさん:うずらの卵のマヨネーズとか。あとは○○専用マヨネーズというのもあります。BBQ専用とか、肉用、サーモン用、グリル用とか。
編集部:スゴイ! 本当にいろいろあるんですね。日本だと数種類といったところです。
ニゴラさん:そうそう。だからびっくりしました。初めは売り切れたのかと思って翌日も行ったけど、やはり同じで。友人に聞いたら、日本では他のマヨネーズはないと聞いて、びっくりしました(笑)。ロシアでは細く分かれているし、マヨ大好きだから衝撃でした。
編集部:食卓には必ずいろんなマヨネーズがあるということですか?
インナさん:そうですね。3、4種類あります。いろんな味をディップして食べるのが楽しみなんです。
日本では知られていない、オススメのロシア料理を教えて!

編集部:最後に日本人が知らなそうなオススメ料理があったら教えてください。
インナさん:私のオススメは「ブリヌイ」。これはロシア版のクレープです。中身は、甘いものもしょっぱいものもあります。家族で休日の朝に20枚くらいまとめて焼いて、日本の手巻き寿司のように好きな具材を入れて食べたりします。女性はみんな好きだからデートにもぴったりです(笑)
ニゴラさん:あとは「ペリメニ!」

編集部:「ペリメニ」、小さくてかわいい水餃子という感じですかね。
インナさん:これも定番のロシア料理ですね。家族全員で作って、いろんな中身を作って作り置きしておくんです。100個とか。忙しい時に冷凍庫から出して、茹でてすぐ食べられるので便利です。
ニゴラさん:形はラビオリみたいでかわいいでしょ。クラシックなレシピだと中身は牛豚の合い挽き肉と玉ねぎ。鶏肉と玉ねぎ、玉ねぎの代わりに、キャベツなどもあります。食べ方はサワークリームと一緒に食べたりスープに入れたりもします。似ている食べ物はヴァレーニキと言う甘いのもあります。カッテージチーズを入れてハチミツをかけたり、サワークリームを入れたりスープに入れたりもします。

ここまでの会話で、ずいぶんロシア料理に対する認識が変わったような気がします。マヨネーズの種類の多さにびっくり。いっぽうでロシア人は、マヨネーズの種類の少なさに驚いていたなんて、想像もしていませんでした。
あと、国土も広いけど、料理の定義も広い! ピロシキは生地も中身も揚げても焼いても蒸しても、全然違ってもピロシキなんですね。ロシア料理は、日本人でも食べやすいものばかりでとっても美味しいので、ぜひ挑戦してほしいです。
ロシア人も認めたお店はここ!

今回協力してもらったお店は、『スカズカ』。オープンは2008年、本格的なロシア料理が食べられると人気の店。ウラジオストク出身のシェフが作る料理はロシアの家庭料理が中心でメニューも多く、ロシアのビールやウオッカなどお酒も豊富。本場さながらの味が楽しめます。店内のマトリョーシカやロシアの民族衣装の装飾と、スタッフの衣装もかわいくて、女子ウケすること間違いなし!
●SHOP INFO
店名:スカズカ (SKAZKA)
住:東京都墨田区江東橋 4-19-12 近代ビル2F
TEL:03-3632-5772
営:18:00~24:00
休:日曜
●著者プロフィール
矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国などのフォトガイドブックを執筆。近著は『東京で台湾さんぽ』(イカロス出版)。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。