焙煎家・井田さんが考える「ファウンテンコーヒーメーカー」の魅力はこれ!
「ファウンテンコーヒーメーカーは一般的なコーヒーメーカーと比べて、一風変わった形状。このデザインとコーヒーを抽出する仕組みがとてもユニークで、抽出効率を高めるために大いに役立っています」(井田さん)
本マシンが採用しているのが、循環式ドリップという抽出法。そのカギとなるのが、「ファウンテンドリップ」と「スピンシステム」というキーワードです。ではどういった仕組みなのか、実際にコーヒーを淹れる工程を追いつつ、詳しく見ていきましょう。
最初に、作りたい量に応じた水をポットに入れ、付属の金属フィルターを設置。そこに規定量の挽いたコーヒー豆を投入します。
あとは温度と抽出時間を設定し、ボタンを押すだけでコーヒーが抽出されるのですが、「この抽出方法こそ、ファウンテンコーヒーメーカーの大きなポイント」だと井田さんは指摘します。
独自の「スピンシステム」と「ファウンテンドリップ」で効率よくコーヒーを抽出!
「ポット底部に装着したマグネット式のファンを回転させること(スピンシステム)で、お湯(コールドブリューの場合は水)に圧力を加え、中央に設置された筒状の先端から噴水状にまんべんなくフィルターにかけ、ドリップ(ファウンテンドリップ)します。ドリップしたお湯か水は、さらに下から上へと循環させながら、コーヒーを抽出させていく(スピンシステム)という独自の仕組みです。このシステムが非常に高い抽出効率を可能にしているんです」(井田さん)
なるほど、噴水状のお湯(または水)でドリップされるから、“ファウンテン”コーヒーメーカーなんですね。その名の由来に思わず納得です。
この抽出効率の良さゆえに、本来抽出に時間がかかる“コールドブリュー”でも短時間で完成します。
「豆の種類にもよりますが、まろやかで質感のある、まさにカフェ顔負けの味わい深いコーヒーに仕上がりますよ」とは井田さん。そこでもうひとつ、ポイントとなる点があると言います。
「抽出温度と抽出時間を細かく設定できるのは、我々プロから見ても非常に嬉しい機能。コーヒーの味わいは抽出温度と時間で大きく変化します。要は自分好みの一杯に近づけるために、細かくカスタマイズできるワケです」
抽出温度は75℃~100℃の6段階に加え、「COLD」(コールドブリュー)の7つの設定が可能。抽出時間に関しては、ホットの場合1~8分、水出しで20~40分と細かく設定できるのです。例えば、温度が高いとしっかりした味わいで抽出されますし、逆に温度が低いとさっぱりとした味わいに。抽出時間が長ければよりリッチな味わいになる、といった具合。これはコーヒー好きならずとも、いろいろ試して好みの一杯を見つけたくなりそうです。