美味しいものが食べたい。でも体型のことも気になる…。そんな人のために、トレーナーの宮本健太郎先生がレクチャーする「筋肉メシ」。第5回目は、みんな大好きから揚げ。どうやって食べると太らないの?
ビールとから揚げ。よだれが出るほど美味しい組み合わせですよね。私も居酒屋に行くと、つい惹かれて注文してしまうメニューの1つです。
しかし、最近、こんな人がいることを知って驚きました、「私、糖質制限してるんですよ」と言いつつハイボールを飲みながら鶏のから揚げをパクパク食べ、サイドのキャベツをモリモリ食べていた人です。
これはあくまでも想像ですが、「鶏肉は高タンパク質だから、揚げ物でもご飯を食べず、キャベツを食べているからいいよね」と思っているのではないでしょうか。しかし、糖質制限ダイエット=「ご飯やパンなどの炭水化物を食べないようにする」。だとしたら、糖質制限を大きく誤解しています。少し詳しくお話ししましょう。
糖質制限と脂肪燃焼の関係
「糖質制限ダイエット」は、別名「ケトン体誘導ダイエット」と言います。“ケトン体”とは、体内の脂肪が分解されてできる産物のことです。
糖質の摂取を限りなくゼロにすると、通常、糖質を使うエネルギー回路が、ケトン体を使ってエネルギーに変える回路に切り替わります。身体に糖質がないので、渋々、体内にある脂肪酸をケトン体に置き換えて、エネルギーを生み出すように対処するのです。
ケトン体の回路に切り替わると、体内にため込んでいる中性脂肪が肝臓でケトン体に変えられるので体脂肪が減って痩せる…というのが「ケトン体誘導ダイエット」の狙い。
つまり、糖質制限ダイエットの大事な点は、糖質摂取をほぼゼロに抑えて、ケトン体を誘発しなくてはいけないんです。なおかつ、じつは運動しないとケトン体には誘導できないんです。
ちなみに糖質は、ご飯やパンなどだけではなく、アルコールはもちろん、ヘルシーと言われる野菜、例えばキャベツやニンジンなどの野菜・果物に豊富に含まれているんですよ。つまり糖質制限ダイエットをやるには、かなり厳密にやる必要があり、健康面から考えても、専門家に管理してもらわなければならないほど難しいものなんです。