●人生が変わったあの店の一皿、忘れられないあの日のごはん。人生の節目には必ず心に残る店の食事がある――。日本人の胃袋を支える“食”にまつわる仕事をしている社長さんたちに、自身の経歴や自社の歴史を振り返りつつ、いま通っているお気に入りの店と料理についてのエピソードを語ってもらいます。
第1回目は、あのドムドムハンバーガーを再建したことで有名な藤崎 忍さん。51歳でドムドムハンバーガーの親会社に入社後、わずか9ヵ月で代表取締役社長に就任し、「手作り厚焼きたまごバーガー」「丸ごと!!カニバーガー」「今夜は まいたけバーガー」など、独特すぎるヒット作を連発。その活躍ぶりが多くのメディアに取り上げられ、一躍時の人となりました。
藤崎社長はもともと専業主婦。墨田区議を務めていた夫の繁武さんが病に倒れたことをきっかけに、39歳のときにSHIBUYA109のアパレルショップ店員として働き出し、44歳で新橋に居酒屋『そらき』をオープン。そして、ドムドムハンバーガーを買収したレンブラントホールディングスからスカウトを受けて入社したのが51歳。入社から9ヵ月ほどで社長に就任しました。
一方で、児童養護施設の支援活動をライフワークとし、休む間もなく飛び回る彼女のパワーの源となっているという、東京・向島にある『焼肉 赤煉瓦 向島店』(以下『焼肉 赤煉瓦』)に案内してもらいました。