焼き肉屋暦50年のお父さんが厳選したお肉

ふくちゃんの美味しさの秘密は、新宿、銀座と若い頃に焼肉屋で修行された店主のお父さんが、その長い歴史で培った人脈で仕入れる良質なお肉、そしてそれを七輪で焼いて食らうこと。

ガスコンロのお店も多い中、やはり七輪の高熱でうまみを閉じ込めて焼く。
そして、眼の前にある七輪という絵がさらに肉を美味しくしていく。
良い肉かを自らの目でたしかめ仕入れ、美しく出す。というお父さん。

和牛の上ハラミ。都内でもなかなかここまでの味を出すところは少ない。
これが食べたくて26年間通っています。
ご家族で来ているお客様へ今日はなぜふくちゃんへ?と聞くと「店員さんの人柄とお肉に惚れて、子どもが小さいときからかよっています」と。

店主のお父さんは若い頃に有名店で修行したベースの味に、ふくちゃんオリジナルの味を加えています。

「昔の修行は大変だった。先輩が今日の月は四角いと言ったら、四角だと思い込みながら打ち込んだ。腕の悪いやつほど、道具にこだわって言い訳ばかりすると怒られた」
と、昭和感たっぷりのお話を煙越しに聞かせてもらう。
なお、お父さんの若い時の修行仲間は、いまの叙々苑の社長さんとのこと。

キムチやタレ、コチュジャンも完全手作りのオリジナル。お父さんいわく、焼き肉はそれぞれの地域に合う味がある。

横浜ではこの味!と、こだわりつくったキムチやタレは完全手作りのオリジナル。
ちなみに銀座は薄味の方がうけるとのこと。おもしろい。

お父さん80才で引退!?(あと1年?)

「父は80才になったら引退すると言ってます」と息子さん。
え、それってあと1年しかこのお肉食べれないということ??
「昔は17:00から営業して、朝の05:00までやっていたんだよ。深夜までやると、色々なおかしなお客様も多かったし、体力もきついからね。いまは、11:00まで。長く続けれるようにね、、、80才引退は、、今日撤回!命あるかぎりやるよ」とお父さん。
イルカ好きのお客様にもぜひきてほしい

息子さんは人生のA面である焼肉屋さんの他に、B面としてイルカセラピーインストラクター、ドルフィンスイム・インストラクターとイルカに関わる資格を持っています。
「イルカが大好きなので、イルカについて語りたいお客様もぜひ来てほしいですね!」
と笑顔で語る。気持ちのよい接客はこんなところからも来ているんだなぁと。
締めはスープで

「お客様のリクエストで進化してきたお店なんですよ、飲み物もこれおいてくれとかを採用したりして。最近は、ユッケジャンがよくでます。今日は寒いので味噌スープをつくってみました。メニューにないですけど、これ食べたら風邪なんかひきませんよ」と息子さん。

煙にまみれないと、たどりけない名店が大口にある。
ぜひ、美味しいお肉と親子愛を堪能してみていただきたい。
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●SHOP INFO
ふくちゃん
住:神奈川県横浜市神奈川区大口通り130-10
tel:045-434-4446
営:17:00〜23:00
休:木曜(第1 or 第2水曜日不定休あり)
●著者プロフィール
鈴木英司
某IT企業役員 1977年横浜生まれ。 普段はデジタルを追い、土日は未だドアを開けたことのないお店を訪れ昭和へのタイムリープの扉を探す。好きな場所は路地裏。
(編集◎ヨネダ商店)