優秀な包丁があれば料理の腕があがる! 浅草・かっぱ橋の専門店に聞いた「これ1本あれば大丈夫!」な万能包丁とは?

思わず買ってしまった! 普段のお手入れに手軽なシャープナー

いつまでも心地よい切れ味を保つために、やはりお手入れは大切
いつまでも心地よい切れ味を保つために、やはりお手入れは大切

「刃先とまな板が接触することで刃はどんどん摩耗していくので、どんな包丁でも切れ味は必ず落ちてしまいます」と齋藤さんが言うように、最初は軽快にカットできていても、使い続けるうちに切れ味が悪くなるのは必然。そうなると気になるのが、日頃のお手入れ方法とメンテナンスです。

店頭でお試し用に使っている「ウォーターシャープIII」2541円
簡単に切れ味を戻すことができる「ウォーターシャープIII」2541円

「普段のお手入れは錆びないよう、洗った後はしっかりと水気を拭いて、包丁差しなどに保管を。刃のメンテナンスは包丁研ぎですね。一番のおすすめは砥石で研ぐことですが、切れ味が落ちるたびに研ぐのは大変ですよね。そんなとき、まずは簡易的なシャープナーを使ってみてください。当店では水を入れて三段階(粗目、中目、仕上げ)で仕上げる研ぎ器があり、砥石と同じような役割をするので、結構きれいに切れ味が戻ります」

 但し、簡易的なシャープナーは先端を整えるだけなので、摩耗して鋭さがなくなり刃全体に厚みが出てくると、切れ味が戻らなくなるのだそう。

「もし全然切れなくなったら、専門の研ぎ屋さんへ。もちろん砥石がご自宅にあればいいのですが、忙しいと研ぐ時間もとれないので、まずは簡易研ぎ器を使い、切れなくなったら、最後の研ぎは専門店に持っていくのがいいと思います」

プロの研ぎ師が切れ味を蘇らせます
プロの研ぎ師が切れ味を蘇らせます

 包丁を研ぐ時間は集中できるので、気分転換になるという人も。もし「自分で研いでみたい」という場合、切れ味を戻すためにとりあえず1つ買うなら「1000番」前後の中砥がおすすめだそう。

「欠けたり丸まったりしているものから再び刃をつけるとなると、荒砥が必要になりますが、切れ味を戻す程度なら中砥で十分。刃先をより滑らかにすると、食材の入りや切り口がきれいになるので、最後に仕上げ砥を使うといいですね」

まずは三徳、次に揃えるなら「小回りが利くペティがあると便利です」 [食楽web]
まずは三徳、次に揃えるなら「小回りが利くペティがあると便利です」 [食楽web]

 使いやすく機能性の高い調理道具は、ストレスを軽減して作業を効率よく、料理をおいしく仕上げてくれます。まずは、万能包丁で自分に合う1本を見つけてみてはいかが?

(撮影◎編集部、取材・文◎松永加奈)

●DATA
釜浅商店
https://kama-asa.co.jp/