真っ黒のビジュアルに対し、意外にも上品な味わい

というわけで仕事場に戻って、『岩崎屋』の「焼そば(大)」を食べてみることにしました。パッケージを開けると、その麺は真っ黒で照りっ照り! いかにも香ばしそうなソースの香りが漂ってきます。

かなりインパクトのあるビジュアルですが、その味は、意外にもあっさりとした上品な味わいで、むしろ太麺のコシ強めのモチッとした小麦感のほうを強く感じました。そして、口の中に入れると、麺がゴロっと重なり合い、この食感もたまりません。噛み締めるたびに口いっぱいにソースと麺、そして野菜の味が広がるように感じます。
同じ「上州太田焼きそば」でも見た目と味は千差万別!

実は同サイトで紹介した「なす蒲焼重」の『かわとみ』(記事はこちら)と同日に『岩崎屋』へ訪れたため、『かわとみ』でも「焼きそば」を購入していました。せっかくなので、両方を並べて比べてみたところ、どちらも「上州太田焼きそば」のカテゴリーに入るのですが『岩崎屋』と『かわとみ』はまるで違うビジュアルです。
『かわとみ』の方は、一般的な焼きそばのビジュアルで、味も『岩崎屋』のそれとはまるで違います。しかし、やはり「上州太田焼きそば」の定義は踏襲しており、『かわとみ』でしか味わうことができない、濃厚ソースとコシのある麺の味を前面に打ち出した味わいでした。ビジュアル、味の特徴は違えど『岩崎屋』も『かわとみ』も、「素材の味」を引き出しているように思いました。
●まとめ:「上州太田焼きそば」は野菜、ソース、麺のみで構成されているが、『岩崎屋』のようなインパクト強めの黒いビジュアルだけでなく、普通の見た目の「焼きそば」もあった

冒頭でも触れた通り同じ「上州太田焼きそば」でも、味わい・ビジュアルは全く異なるというわけです。このことから、群馬県太田市を訪れる際、各店ともに異なる「上州太田焼きそば」食べ比べ旅も楽しそうですし、できれば全店の味わいをコンプしてみるのも良さそうに思いました。
真っ黒いビジュアルでありながら、実に上品な『岩崎屋』のように意外な発見が各店で感じられるかもしれません。ぜひ「そこにしかない味わい」を探しに、群馬県太田市を巡ってみるのはいかがでしょうか。
(撮影・文◎加賀ま波、松田義人)
●SHOP INFO
店名:岩崎屋
住:群馬県太田市寺井町697-8
TEL:0276-37-0258
営:11:00~18:00
休:火曜日
店名:かわとみ
住:群馬県太田市強戸町178-2
TEL:0276-37-1390
営:11:30~14:30
休:水・木曜日