
歌謡曲「有楽町で会いましょう」といえば、1957年(昭和32年)に発売されたフランク永井の大ヒット曲ですが、“有楽町”と聞くだけで思わず昭和を思い浮かべてしまう人は多いでしょう。
令和7年の有楽町駅前は、再開発で大きな商業施設が建ち並び、近代的な街に様変わりしつつあります。しかし、いまも昭和の空気は実はちゃんとあります。
有楽町駅から東京駅に続くJ R駅高架下「有楽町高架下センター商店街」は、戦後の高度成長期に高架下に飲食店やスナックが多く誕生した場所であり、その雰囲気を色濃く残す昭和レトロなスポットです。

今は店の数がかなり減ってはいますが、昭和から続くお店も残っています。今回ご紹介するカレースタンド『ふくてい』もその一つです。

昭和30年(1955年)創業の歴史あるカレー屋さんです。名物料理は「ステーキカレー」。その名の通り、カレーライスの上にステーキが1枚ドーンとのったメニューです。日本の高度経済成長期の初期に誕生したお店だけあって、「ステーキカレー」を看板メニューにするのも、往時の日本を思わせる勢いを感じます。以来、バブル崩壊や経済低迷期の今もなお、このステーキカレーを出し続けているんです。

物価高騰中の昨今、お値段もお高くなっているんだろうなと思いきや、驚くべきことに通常1100円のステーキカレーが840円に値下げされていました。太っ腹!
入店する前から拝みたくなりつつ、その名物「ステーキカレー」をいただいてみることにしました。