食材に合った温度と時間を設定するだけでOK
BONIQは、コンロの火を使うことなく、鍋の中のお湯の温度を循環させながら一定の温度を保てるようになっています。これは「真空低温調理法」に役立つアイテムで、フランス料理のフォアグラのテリーヌに用いられる調理法なんです。
サイズは高さ37cm×最大幅10cm×最小幅6cm、重さは1.2kg。手元で扱う調理器具としてはちょっと大きいかと思いきや、使用時は鍋のふちに固定しておけるので、サイズが気になることはありません。鍋は付属しないので、少し大きめのものを用意しましょう。


まずは鍋にBONIQをセットし、中に水を入れましょう。このとき、お湯を入れると早く調理に取り掛かれます。BONIQを電源につなぎ、青いボタンを押したら、手元のダイヤルを回して温度を60℃、時間を90分にセットします。しばらくそのまま放置しておき、その間に肉の準備に取り掛かりましょう。

牛もも肉ブロック250gに塩こしょうを振り、強火にかけたフライパンで、表面をしっかり焼きます。このとき、中は生焼けで構いません。焼いた肉とローリエ1枚をフリーザーバッグに入れて、空気を抜いて密封すれば準備は完了です。

鍋のなかのお湯の温度が指定した温度になるとアラーム音が鳴るので、フリーザーパックのままお肉を鍋に入れましょう。これでスタートボタンを押せば、調理が始まります。といっても、あとは完成を待つだけ。

その間に、生姜1編、玉ねぎ1/2個をすりおろし、砂糖大さじ1/2、赤ワイン100mlと共に小鍋で煮詰めます。水分がなくなったらしょうゆ大さじ1杯を加え、火を止めましょう。

BONIQのアラーム音が鳴ったら肉をフリーザーパックから出し、カットします。肉の断面はきれいなピンク色! これまで、フライパンでしっかり焼いたあとにアルミホイルとタオルで包んで予熱で保温したり、お湯を張った炊飯器で保温したりして作ったことはあるのですが、熱の通り具合にムラがあったので、ここまで美しく仕上がったのは初めての経験です。フリーザーパックに溜まった肉汁もソースに加え、再度温め直せば完成。あとは、ローストビーフの上にかけていただきましょう。

完成したローストビーフは、スーパーで買った普通の国産牛だったのですが、とにかくしっとり仕上がっており、火の通り具合はパーフェクトといってもいいぐらい。これまでの調理法でも十分おいしくできていると思っていましたが、柔らかさと肉のジューシーさ、そして手間の掛からなさはピカイチだと思います。これは他の料理も期待できますね。