●人気ラーメンチェーン店『らあめん花月嵐』から新作が登場。「謎のタンタンタンメン」の秘密を探るべく食べに行ってきた
看板メニュー「嵐げんこつらあめん」を始めとする多彩なラーメン&サイドメニューが大好評を博している人気チェーン『らあめん花月嵐』では、7月5日より新作ラーメン「謎のタンタンタンメン」を期間限定にて提供しています。
ラーの辛さを印象付けるオレンジ色のスープ以外は、その名の通り“謎”を感じさせる仕様…のように見受けられるのですが、通常メニューと一緒にラーメンの内容を想像させてくれるヒント告知が挟まれておりました(笑)。これを読む限り、どうやら担々麺と湯麺、酸辣湯麺の要素を併せ持ったラーメンである模様。「謎のラー油」と「謎のスープ」とは、そして既に謎扱いにはなっていない具材と麺は実際のところどうなっているのか? 実食レポを交えつつ、ラーメンに秘められた“謎”を解き明かしていきたいと思います!
辛さに酸味、旨み、コクと多角的に味覚を刺激する「謎のタンタンメン」
約7分でラーメンが到着。まずは気になるスープから確認してみます。レンゲですくうと、スープと一緒にかき玉と刻まれたチャーシュー、玉ねぎが入っています。
味は…ラー油が浮いていた割に辛さはそこまで強くありません。さほど強くない酸味があり、スープ本体は野菜の旨みとコクがしっかり。玉ねぎとチャーシューの食感もグーです。あれ、すごくウマいぞこのスープ! 酸味は酸辣湯、ラー油の辛味は坦々、スープは湯麺ベースといったところでしょうか。コクの深さはニンニクから来てるのかな? ただ、それだけでは美味しさの向こうに感じる重厚感の説明がつきません。とりあえずスープの謎解明は後回しにして、麺と具材を食べ進めます。
麺は…太い! これまでに何度か期間限定ラーメンを食べてきましたが、それらと比べても明らかに太いです。長さは短めで、食感はつるつるのもっちもち。心地よく歯切れが良いです。パンチのあるスープを全力で受け止めて、なおかつ自身の味わいがドンと前に出てきます。チョイスの素晴らしさに感心してる間に、あっさり麺だけを全部食べ切ってしまいました。
いつもなら「ああ、ウマかった。ごちそうさま!」となるんですが、今回はそんな気配は全然ナシ。スープをすくう手がちっとも止まりません。刻んだ玉ねぎとチャーシュー、かき玉子だけでなく、トッピングのニラと刻みネギ、刻みザーサイ、さらにやっぱり入ってた刻みニンニクが、スープと一緒にレンゲの中にIN。もはやスープを飲んでいるのではなく、スープを食べているような感覚になります。
謎の正体が発覚! 答えは丼の下に……
最後は丼を両手で持って、ゴクゴクと飲み干して完食。ああウマかった、ごちそうさま…と、ふいに丼の下に敷かれていたペーパーに目を遣ると、そこには「横浜家系ラーメン藤崎家と今はなき、魅惑の担々麺のスープを組み合わせたものらしい…」との一文が。そうだよな、このコクは野菜じゃなくて動物系だよなあ(苦笑)。せめて麺がまだ残っているところで気が付くべきだったと反省。
まとめ
ちなみに「横浜家系ラーメン藤崎家」は、現在も提供中のレギュラーメニューで、「魅惑の担々麺」は販売終了となったかつてのレギュラーメニュー。そう、前者が「謎のスープ」で後者が「謎のラー油」だったわけです。よし、「謎のタンタンタンメン」に隠されていた”謎”は解けた!
それはさておき。スープに関しては本当によくできていました。辛味と酸味のバランスと強さの加減がとにかく絶妙で、それに加えてベースのコク深いスープと刻まれた具材から出た旨みが合わさったわけですから、そりゃもう美味しいに決まってます。そして主張の強いスープをガッチリ受け止める太い麺。剛と剛が見事に一体化していました。こうなると、麺を大盛りにできない”期間限定ラーメンの縛り”が非常に悔やまれます。
その辺を差っ引いても、お釣りが来て余りある美味しさを備えていた「謎のタンタンタンメン」。食べる価値は大いにアリといえます。ぜひお近くの『らあめん花月嵐』にてナイスな味わい存分にご堪能くださいませ!
(撮影・文◎河西まさあき)