
●サメ映画にちなんだサメ料理が味わえるレストランが高田馬場にあるとの噂。昆虫食や珍しい料理に造詣が深く、“虫食いライター”として活躍するムシモアゼルギリコさんが、そのサメ料理の全貌をレポートします!
サメ映画がブームとなり、あっちでもこっちでも、ガブガブと人がサメに食べられまくっています。ところが現実のサメは人間をエサとみなしておらず、“シャークアタック(サメに襲われる事故)”は、一般にイメージされる数よりはるかに少ないのだとか。それでも強い! 怖い! 神秘的! というサメの存在感が、私たちを大いに楽しませてくれています。
そして今、映画のサメからインスパイアされた“サメ料理”が提供される、驚きのフェアが東京で開催されているというので、さらなる楽しみが増えそうで……! 『ブラック・デーモン 絶体絶命』(松竹配給)の公開を記念した、タイアップメニュー企画としてサメ料理を提供するのは、高田馬場のジビエ居酒屋『米とサーカス』。ジビエ肉や希少食材を幅広く取り扱う、珍味マニアに愛される有名店です。

タイアップメニューでは、お客から「いろいろなサメを食べたい」という声があがることを想定し、日本各地の港から食用としてメジャーなサメを各種仕入れているそう。シロザメ、アブラツノザメ、モウカサメ、アオザメ。これらが南米テイストの料理に仕立てられているのは、物語の舞台に合わせてのこと。
『ブラック・デーモン 絶体絶命』は、メキシコに実在する巨大ザメの伝説を、古代アステカの神の化身として描く海洋サバイバルスリラー。利己的な海底油田開発で、海を汚した人間への神罰なのか!? 神話を通じオカルティックな不気味さも漂わせつつ、容赦なく襲い掛かってくる巨大ザメのパワーは、恐怖を通り越し清々しさすら感じてしまうほど。
昨今のサメ映画は、頭が6つになったり陸を走ったり空を飛んだり夢で会えたりとやりたい放題な印象がありますが、その中では比較的正統派なサメ映画らしさ(って何だろう?)を味わえました。

人間では絶対かなわないパワーとスピード。恐怖の象徴である背びれが、目に入った時の緊迫感。しかも、助けが来ない海の上。そんなスリルを味わったあとに、陸で呑気に食べるサメ肉の味わいはきっと格別に違いない――というわけで、いざ高田馬場『米とサーカス』へ。畏れ多くも(映画では神の化身なので……)サメ料理を味わってみましょう。