強烈な旨さの先制パンチに思わずひれ伏してしまう!

『ここのつ』は北千住駅東口からほど近い場所にありますが、今回お邪魔したのは『ここのつ・2号店』。2021年にオープンしたばかりのお店で、同じく北千住駅東口から徒歩5分ほどで到着できます。
オーダーしたのは定食の「鶏のから揚げタルタルソースかけ」(880円)。そして看板メニューの「レバにら炒め 単品」(800円)も忘れずに。好きなものをダブルで頼み、待っている間は最高のワクワクタイムです。
まず登場したのはからあげの定食。お皿からこぼれんばかりにたっぷりかけられたタルタルソース、ひと口ペロリとやれば、ややこってりながらも微かな甘さも感じます。この時点で相当ウマい。

そのからあげ、ザクッと歯を入れた瞬間、解き放たれたかのように舌を直撃する肉の旨みがいきなりウマい! 強烈な先制パンチを食らい、思わず心の中で「やられた!」と叫んでしまった筆者。確かにこれが北千住ナンバーワンのからあげと呼び声高いのもうなずけますね。

舌に貼り付いた旨みが後を引きます。「早く次のからあげを!」と舌が懇願してきます。それほどの美味しさ。サックリ爽快なの衣は唇触り&歯触りも心地よく、肉はフカフカした柔らかさです。

しかも1個がデカいんです。50~60gほどはあるのでは? とてもひと口では食べ切れず、噛み切った断面にタルタルソースをたっぷりと付け、肉汁とブレンドしつつ食べ進めます。肉の味付けはあっさりめで旨みが際立ちます。そこにタルタルソースの”ちょい甘こってり”な味が加わって、食べれば食べるほど美味しさが加速していくのでした。
“レバにら炒め”観が変わる衝撃の逸品!

そして名物のレバにら炒め。鶏白レバーとニラだけというシンプルなものですが、これはもう脱帽級の美味しさ。レバーがとにかく柔らかい!こんな柔らかさのレバーは今まで食べたことがありません。歯を使わなくても、上顎と舌だけでとろけていくようなフワフワ食感。
レバーには臭みはまったくありません。濃いめの味付けながらも、とても上品な味わいで、スタミナメニューと言うのがはばかられるほど。ちょっと苦みがありますが、それも「ちょっとビター」と言ってしまいそう。ご飯にのせて食べると一杯では足りなくなります。

これはもはや店の名物というより、北千住の名物と名乗っていいと思います。一度食べると、自分で作るどころか、他のお店のものも食べられなくなってしまうかも。“レバにら炒め観”が変わる逸品です。
さて、こちらのオーナーの岡本久さん、もともとはひと駅隣の綾瀬で居酒屋を営んでいたとのこと。そのとき賄い料理として作っていたレバにら炒めをメニューとして出してみたところ、大変好評だったとのこと。そこでレバにら炒めを看板メニューに据えたこのお店を始めたんだそうです。
調査結果
からあげとレバにら炒めで満腹になった筆者。う~む、北千住にこんなお店があったとは…噂は間違いはありませんでした。というか噂以上にスゴかった。北千住の新たな一面を発見できた充実感も手伝って、腹ごなしのために北千住駅とは逆方向の東武牛田駅に向かって歩いてしまった筆者でした。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。