定食ぜ~んぶ600円! 西麻布で愛される老舗食堂『七番』自慢の「しょうが焼き」が安いのに旨すぎる理由とは?

低コストとは思えぬ「しょうが焼き」のクオリティに脱帽だったワケ

「しょうが焼き」600円
「しょうが焼き」600円

 先払いのお代を準備して待つこと、約5分。思わず「トンカツ?」「ポークソテー?」と見間違えそうなビジュアルの「しょうが焼き定食」がやってきました。一般的なしょうが焼きのお肉よりもはるかに分厚い。これは洋食屋のポークジンジャー のレベル。ポークの下にはもやし炒めがたっぷり盛られています。

 定食の内容はご飯と味噌汁が付いたシンプルなセットで、しょうが焼きの美味しさをより引き立てます。

 ポークは片栗粉をまぶした薄衣がサクッとした食感を残しつつ、衣全体にタレが染み込んでいます。時折、トロッとした片栗粉の塊が混ざっているのはご愛嬌。これも意外と味わい深い。

 しょうがの風味は控えめで、しょうゆのコクがしっかり感じられるあっさりした口福の味わい。白ご飯をかき込みたくなり、ポークとご飯の往復を堪能します。

 ちょうどいい厚みのあるポークはジューシーで柔らかく、素朴な味付けに箸が止まりません。また、添えられた“もやし炒め”がたまらなく旨い!

 ボリュームたっぷりのもやし炒めにはニラと人参が加えられ、味付けは同じくあっさりしょうゆベース。著者は「しょうが焼きには千切りキャベツ」のイメージしかありませんでしたが、シャキシャキ食感のもやしと柔らかポークの合わせワザがとにかく美味でした。

 最後の方は、七味でピリッと辛さをプラスして味変すると、さらに旨みが増します。肉厚ではありましたが、おおよそ9切れあったポークももやし炒めもペロリと完食。

 すっかり、長年変わらぬ『七番」の「しょうが焼き」のファンになりました。懐を気にすることなくがっつり食べたい日に訪れたい一軒です。

(撮影・文◎道面 梓)

●SHOP INFO

店名:七番

住:東京都港区西麻布1-4-14
TEL:03-3408-6466
営:11:30~15:30
休:土・日・祝日