
「雪濃湯」と書いてソルロンタン。牛骨をじっくり煮込んだ韓国を代表するスープで、雪のように白くて濃いスープという意味から名前がついたと言われます。

本場、ソウルの仁寺洞には、ソルロンタンの名店と言われる老舗があります。それが創業100年以上の『里門ソルロンタン』。「ミシュランガイド」の2018・2019に続けて掲載された超実力店です。実は筆者は何年か前に韓国を旅行したときに食べたことがあります。

殺風景な学食のような店。おばちゃんがドンと雑に置いた「ソルロンタン」は、グツグツと煮え立っており、湯気の香りだけでも美味しそうでした。一瞬でテンションが上がりました。

真っ白なスープにスプーンを入れると、とろけそうなほど柔らかい牛頬肉、旨味が染み込んだご飯とヤワヤワのそうめん。店のそっけなさとは裏腹にじつに優しい味。

以来、あの味が忘れられず、東京の韓国料理店でも「ソルロンタン」を注文してきました。が、味に深みがなかったり、ほんのり臭みがあったり、濃すぎたりして、“里門”の味を超える店に出会ったことがなかったのです。
しかし、東京・赤坂にあったんです。本場の味に匹敵する極上のソルロンタンを味わえる店が!