ラム肉も「部位」を楽しむ時代! 10種類の部位が味わえる羊のビストロ『ビストロ プライムラム』に行ってきた

ラム肉も「部位」を楽しむ時代! 10種類の部位が味わえる羊のビストロ『ビストロ プライムラム』に行ってきた
食楽web

 筆者は羊肉の魅力を啓蒙する組織・羊齧協会(ひつじかじりきょうかい)の代表を務めているのですが、最近、レストランで羊肉の料理が出てくると「どこの国の羊?」とか「どこの部位?」などと友人・知人に聞かれることが増えて、非常に嬉しく思っています。というのも、ひと昔前まで、日本ではラム肉は生産国も部位も関係なく「羊肉は羊肉」とザツに扱われていたからです。牛や豚などでは当たり前の「部位」への興味がようやく羊にも訪れたか、と思うと感慨深いものがあります。

 さて、羊肉の部位を豊富に揃えるお店はここ数年でずいぶん増えましたが、なんと10種類もの部位を取り扱い、それを全面的な店の推しにするお店を発見しました。それが、裏原宿に登場した『ビストロ プライムラム』です。

最初に使うお肉を見せていただきました。ツヤツヤで見るからに美味しそう!
最初に使うお肉を見せていただきました。ツヤツヤで見るからに美味しそう!

 羊肉の部位をそろえるのは実はものすごく大変です。業者に頼めばいいのでは? と思うかもしれませんが、羊肉の場合、そうカンタンではないのです。というのも、そもそも取り扱い部位の多い問屋さん自体が少なく、さらに羊は商品流入にバラつきが大きい。しかも1頭買いしてお店で解体するにしても、フィレなど1頭で200gも取れない部位も多いため、普段から部位の多さをウリにするのは至難のワザなのです。

スタイリッシュな店内
スタイリッシュな店内

 そういうハードルを、このお店は軽々と超えてきました。羊肉の本場・オーストラリアの企業と提携することにより、多くの部位を確保することに成功。しかも、専用冷蔵庫で45日熟成させ、旨みが増したラム肉のみを使用するこだわりぶり。その情熱たるや、「素晴らしい」のひと言です。

 というわけで今回、実際にお店を訪れて羊料理の数々を食べてきたので、その全貌をご紹介したいと思います。