一見ごく普通のお好み焼きに見えても、まるで違う旨さが口の中に広がる!

こちらのお好み焼きの特徴を事前に調べたところ、「ごく少量の生地にたっぷりのキャベツを加え、ふっくらと焼き上げるもの」とのこと。たっぷりのキャベツが特にこの夏場には良さそうです。さっそく、名物メニューというお好み焼きの「豚玉」(1100円・税込)、「ネギ玉」(1210円・税込)、さらに焼き物の「イカわた焼」(825円・税込)、「焼き飯用ライス」(330円・税込)をオーダーしました。
まずサーブされたのが「豚玉」。一見ごく普通のお好み焼きに見えますが、焼く前によくかき混ぜてみると、確かに粉感が少なく、その代わり鮮度抜群のシャキシャキキャベツが器の中で踊ります。

これを片面じっくり焼いた後に裏返し、その上に豚バラを丸く乗せます。さらに裏返しじっくり焼き上げた後、ソース、マヨネーズ、魚粉をふんだんにかけて完成です。

さっそくいただきましたが、これがもう絶品! 粉感薄めの代わりに、キャベツのシャキシャキ感が際立ち、そして確かにふんわりと焼き上がっています。ソース、マヨネーズ、魚粉が旨みを引き上げる印象ですが、見た目よりもずっとあっさりしており、食べやすく、そして旨い。これなら食欲減退気味の夏場であっても、ペロッと美味しくいただけるように思いました。
もちろん、お酒が飲める人なら、この上ないオツマミにもなりますし、ご飯としていただく人にとってもヘルシーにお好み焼きをいただけるはずです。

次に来た「ネギ玉」はお店の人が焼いてくれましたが、これまた新鮮なネギがふんだんに詰まった一品で、一口食べただけで、体が綺麗になったような気になるほど、スッキリとした味わい。こちらもまた夏場にはもってこいのお好み焼きのように思いました。
人気メニューの「イカわた焼」は後半に炒飯にして食べると絶品!

そして、人気メニューという「イカわた焼」もいただきました。イカわたに特製のタレを加え、イカゲソと一緒に煮込み焼きしたものをいただくのですが、濃厚な味わいなのに何故かサッパリしており、これまた夏場の栄養補給にピッタリ。イカの濃厚な味わいが口の中に広がり、これだけでも十分満足なのですが、なんと、この「イカわた焼」の残りで、炒飯を作れるというのです。

これがまた最高に香ばしい味わいで、気づくとヤメられない止まらなくなるほど。イカの風味とご飯がここまで合うことに感動しつつ、シメにピッタリのメニューだと思いました。
「おうさか苑」の常連客だった、ホルモン焼き店の社長が了承を得て、その味を継承

『お好み焼幸永 おうさか苑』、噂通りとんでもなく「良い店」でした。一見ごく普通のお好み焼き屋さんのように見え、その味は確かに唯一無にの旨さ。夏場はもちろんオススメですが、筆者個人的にも通年通いたいお店の一つになりました。最後に、お店の方にも話を聞きました。
「2017年に惜しまれながら閉店した新大久保の『おうさか苑』。このお好み焼に惚れ込み足繁く通っていた、ホルモン焼き店『幸永』の社長が“この味をどうしても残したい”と『おうさか苑』の女将に相談し、なんとか了承を得て、お店を引き継ぐことになりました。
今年のオープンにあたっては『おうさか苑』の女将から、ミッチリと指導をいただき、レシピや技術、心構えをしっかりと受け継ぎました。オープン後もちょくちょく女将がお店に寄ってくれ、指導をしてくれています。名店『おうさか苑』のお好み焼を、是非たくさんの方に召し上がっていただきたいです。お友達や、お仕事帰りに職場の仲間と、ふわふわのお好み焼を味わいにぜひお立ち寄りください」(『お好み焼幸永 おうさか苑』担当者)
他にも気になるメニューがいっぱいある『お好み焼幸永 おうさか苑』。これから筆者も足繁く通い、全メニューをコンプリートしたいと思います!
(撮影・文◎松田義人)