自家製麺の旨さを堪能するならそのまま一口! トータル1.5kg超えの「濃厚スープ 坦々つけ麺・横綱」

待つこと数分、目の前にやってきたのは山盛りになった艶々の麺と赤褐色のつけ汁。早速計測です。直径25cm、高さ10cmの器に盛られた麺は1,153g(器の重さを除く)。そしてつけ汁は401g(ともに器の重さを除く)。つけ汁まで完食するとトータル1,554g。1.5kg超えのボリュームです。
「麺は1玉約200g、横綱は3玉になりますね」と店主。ん? 1,153gなら、1.7倍超え。公式よりボリュームがあるってことは、気づかないうちにサービスサイズになってますよ店主!
「麺はストレートの太麺ですね。太い分、麺の味がよくわかるようになっています」。この自家製麺、国産小麦使用でもちもち食感と風味を残しつつ、スープとも良く絡む麺になっているとのこと。
店では細麺、極細麺、平打ち麺、太麺の4種類があり、保存料は一切使わず、気候や湿度に合わせ微妙に調整されているとのこと。これは麺だけでまず一口でしょ! ということで、最初は麺のみでいただきます。茹でたての麺はぷりっぷり、小麦の香りがほんのり、甘みもほのかに感じられます。そして太麺ならではの存在感。一口目からこの山盛りの食べ応えがすごいことを予感させます。

麺だけを味わった後は、つけ汁につけて一口! これ、普通の坦々麺のつけ汁とは一味違う。辛さが尖ってない。深みのある、コクを感じる味わいです。最初はナッツ系の旨みが、後から辛さがじんわり追っかけてくる味です。
「坦々つけ麺のタレは、山椒や八角といった香辛料に、粘りをつけるための昆布だし、たまり醤油などでベースを作り、ここに甘酢ダレ、ラー油、ピーナッツ入りの芝麻醤などを入れています。ちなみにゴマとピーナッツの割合は7:3。全部自分で擦っているんですよ」と店主。
麺4種だけではなく、ゴマやピーナッツを擦るところから自家製! と考えると、おそらくこの店、開いている時間より、仕込みの時間の方が長そうな気がします。こだわりがすごい。「早い時は朝5時から店にいますね」と店主。

つけ汁のベースとなるスープは、豚や鶏を13時間煮込んだもの。カレーつけ麺や醤油・塩・味噌つけ麺などのつけ汁のベースになっているそうです。
そういえば、カレーつけ麺って言われて思い出した。あの店頭のポスターにあった200円カレーって?「あれはテイクアウト専門でね、スパイスの調合などすべてオリジナル。カレーって、まとめて作っちゃった方が美味しいでしょ」とニッコリ。手作りルーで200円なの!?
このカレー、地元の人にかなり好評で、ママさんがお昼用に家族分を、近くの会社の人がランチ会議用になど、まとめて購入する人も多いとのこと。ポスターが日本語、英語、韓国語、中国語の4ヶ国語表記なのを見ると、おそらく田端エリアの外国人の方にも評判なのかと思われます。
まとめての購入の場合は、事前に電話で個数と受け取り予定時間を伝えるとスムーズです。

女性人気の「レモンラーメン」についても聞いてみると。「最近始めたばかりなんですよ。レモンと、沖縄の塩が味の決め手で、こざっぱりした美味しさです」。とのこと。
なるほど。これからの季節にぴったりな一杯ですね。夏バテで食欲ないときに良さそうです。夏の、クーラー浴び続けて体が芯から冷えてぐったり~、癒し系汁物食べたい~って時、そんなときの最強ラーメンな気がします。
もっとお腹に余裕があれば、「香港手延炒麺」や「台湾まぜそば」も食べたかったけれど、流石に無理なので次回にお預け。そして、満腹のまま店を出て田端駅直前でハッと気付いた。テイクアウトのカレー、買うの忘れた~! 今度来るときは、炒め麺や和え麺、そして帰りにテイクアウトカレーを買うこと、決定です!
(取材・文◎いしざわりかこ)