カレー味チャーハン×カレーソース、排骨の下味もカレー!

注文して待つこと数分、あっという間に出てきた「排骨カレーチャーハン」。カレースパイスで黄色いチャーハンの上にカレーのあん、さらにチャーハンを覆い隠すように大きな豚の唐揚げ、パーコーが乗っています。つまり、カレー味チャーハンにカレーあん。
「いわゆる中華スープで作るカレーだよ」と語る店主。鶏、豚、煮干、野菜などで出汁をとったスープでカレーのあんを作っています。
そして、実はパーコー肉も、カレー粉入りのタレに漬け込んで下味をつけています。つまり、カレー風味チャーハン、中華スープがベースのカレーあん、カレー風味の下味がついたパーコー、ということで、トリプルカレー状態。

一見カツカレー状態ですが、そこは人気の高い町中華の店。カツよりもパーコーの方がカリッと感高め。そしてラーメンの汁に使うスープを使っているからこそ、肉&魚介のダシが効いている!
そして、感心するのが、カレー味のチャーハンとカレーあんとカレー下味つきの豚肉がケンカしない。絶妙なバランスでお互いの美味しさを支えあっています。1つでも美味しいし、2つ一緒でも美味しい。そして3つだともっと美味しい!

カレーあんにはジャガイモやニンジン、といったゴロゴロとした具はなし。なのでパーコーのソースとしても、チャーハンのあんかけとしてもなじみがいい。遠くからお客さんがこれを目当てにやってくる、というのも納得の美味しさです。
これはクセになる。思い出したら急に食べたくなって、総武線乗っちゃうかも! ここにしかない『生駒』でしか食べられない美味しさ、と言えるでしょう。
町中華だからこそ誕生した「カレーチャーハン」

ところで、「カレーチャーハン」がお店のメニューに誕生したきっかけは?
「ただのまかない飯ですね~」と店主の息子である秀弘さん。当時頑張ってくれていたアルバイトの人に作ってあげたのが最初とのこと。そこからコツコツと改良を重ね、オリジナルの「カレーチャーハン」が完成したそう。
最初は墨田区を紹介するタウン誌やリーフレットなどで紹介されていたのですが、某情報誌で紹介されたところ、一気に有名になり、初めて来るお客さんのほとんどが、「カレーチャーハン」を頼むようになったそうです。
「チャーハン自体もカレーの方がいいでしょ。白飯だと面白くないしね」と店主。ちなみに、チャーハン担当は息子の秀弘さん、あんかけは店主の光雄さんが担当する分業制。親子の連携プレーです。
他のメニューも食べたいなら「麻婆カレー飯」もおすすめ!

そして、「カレーチャーハン」がスパイス系の辛さなら、こっちは唐辛子系の辛さが際立つ「麻婆カレー飯」(900円)。ファーストインパクトではこっちの方が辛い。でも辛さの質が違い、こっちは唐辛子系。そして豆腐や半熟があるせいか、食べ続けるとこっちの方が辛み控えめ、まろやかに感じられます。
「うちはね~、食べに来るなら絶対に夜!」と言い切る店主。昼は丼や麺のセットなどおなじみのメニューですが、夜は「気まぐれで結構仕込みしているんだよ」。とのこと。なので、突然、牡蠣の中華カレーとエビチリの合いがけなどが突然登場することも。不定期でSNSでアップしているので、要チェックです。
「一番いいのはね、予約時に予算と人数言ってもらって、おまかせにするのがいいよ」と店主。常連さんの中には、メニューを頼まず、店主におまかせで黙ってどんどん料理を出してそれを楽しむ、という人もいるそう。さすがにそれは、という人は、ホワイトボードにその日突然出すメニューが書かれているので、そこをみて注文するのがいいそうです。
他にも、名古屋ローカルフードの汁なし台湾ラーメン「皿パンチ」(800円)や唐辛子&山椒でシビ辛の「朝天スペアリブ」(1本900円)、「口水鷄(よだれ鷄)」(920円)など、魅力的なメニューが楽しめる『台湾料理 生駒』。自由に外出できる世の中になったら、夜に3~4人で行って、いろんな料理を楽しもう! と心に誓ったのでした。
(取材・文◎いしざわりかこ)
※緊急事態宣言、まん延防止等重点措置などで営業時間の変更、休みなどがある場合があります。