東京が誇る最高峰のホットドッグ「福生ドッグ」を食べに福生に行ってきた

東京が誇る最高峰のホットドッグ「福生ドッグ」を食べに福生に行ってきた
食楽web

 コロナ禍で旅行に行けない鬱憤を晴らすべく、ある日、友人を誘って、都心から少し遠出を計画しました。ただし、県はまたがないように、東京都下の福生(ふっさ)の名物「福生ドッグ」を食べに行くという、遠足のようなプランです。

 ご存知のように、福生市は米軍横田基地があることで知られていますが、実はホットドッグの町としても有名なのです。というわけで、新宿から中央線を乗り継いで、1時間ほどかけて福生に向かいます。ポカポカと温かい小春日和で、旅行気分の筆者の横で、友人は「1時間もかけてホットドッグ食べるの?」とやや不満顔。

東京観光情報センターでもらったパンフレットには「福生ドッグ」を出すお店が9店舗、載っていました
東京観光情報センターでもらったパンフレットには「福生ドッグ」を出すお店が9店舗、載っていました

 途中で「八王子のラーメン巡りにしない?」とか、「奥多摩で地酒と川魚を味わうのは?」などと言ってきます。気持ちはわからないでもないのですが、「福生ドッグ」は、そんじょそこらのホットドッグではないのです。

「福生ドッグ」とは、今から10年前の2011年に誕生したご当地グルメであり、厳しいルールを守っていなければ「福生ドッグ」を名乗ることはできません。どんなルールなのかというと、

(1)福生の2大ハムブランド「大多摩ハム」と「福生ハム」のいずれかのハム工場で作られた手作りソーセージを使用していること。
(2)ソーセージのサイズは、横田基地沿いの国道16号にちなんで長さ16cm、太さは福生(ふっさ=23)にちなんで23mmであること。
(3)「福生ドッグ」を出す各店は、こだわりのオリジナルのバンズと、オリジナルソースなどを使用すること。
(4)美味しくて安全・安心で、福生の町のホットドッグらしさがあって、みんなに愛されるもの。

 といった具合です。フランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインだけがシャンパンと名乗れるのと同じく、非常に厳格なのです。

 というわけで、今回、行ってみたのは『シュトゥーベン・オータマ』という福生駅から近いドイツ料理店です。

『シュトゥーベン・オータマ』は福生駅から徒歩3分
『シュトゥーベン・オータマ』は福生駅から徒歩3分

 こちら、実は「大多摩ハム」工場の併設店舗で、1階はハム・ソーセージの直販、2階はレストランになっています。そして、ここの「福生ドッグ」は、東京都の誇るブランド豚「TOKYO X」で作ったウインナーとベーコンを使用しているのです。

 ちなみに「TOKYO X」は、北京黒豚、バークシャー、デュロックという3種類の豚を掛け合わせて作られた、東京生まれの新種の豚。量産ができない希少な品種で、東京でもめったにお目にかかれない幻の豚なのです。