カレースパイスが絶妙なからあげがうどんの上に

まずはドハマリしているお客さんが大勢いるという「鶏パーコーうどん」(880円)を。ちょっと濃いめの和風だしとうどん、その上にからあげです。このからあげ、衣にカレースパイスで味付けをしているとのこと。
さっそくひと口いただきます。スパイシーな衣にも肉にも和風だしがしみ込んでいて、得も言われぬコクと濃厚さ。たしかにこれはドハマリ必至の美味さです。エスニックな味と和風味が見事に融合・調和しており、“和スニック”とでもいうべき印象です。

うどんはコシがあり、なめらかでツルンとした舌ざわり。気持ちよく、そして勢いよく口、のど、お腹へと滑り込んでいきます。う~ん、さすが本場のうどん。旨いです! 食べ進むほどに、つゆにも衣のカレースパイスがじわじわとしみ出してきて、食べれば食べるほど味が徐々にカレーうどん風になっていくのも楽しいです。
骨までしゃぶりつきたくなる「骨付き揚げ鶏」

そしていよいよ「骨付き揚げ鶏」をいただきます。塩のみで味付けした素揚げです。ひな鳥を使用しているとのことで、小振りですが女性でもペロリと完食できてしまうサイズ感が好評だそう。
まずはムネ肉やササミの部分から。表面の皮がパリッといい食感です。淡白な印象がある部位ですが、意外にジューシー。おまけに肉汁もじわっとあふれ出してくるではありませんか。揚げ具合も完璧で、小さい骨ならバリバリと食べることができます。

モモ肉は濃厚な旨みがしっかりと閉じ込められています。皮部分の軽いお焦げの香ばしさとともに、濃い味わいが口中を駆け巡ります。無我夢中で食べ進めてしまい、あっという間に大きな骨のみの姿に。骨の周辺の旨みが強い部分も最高で、思わずしゃぶり尽くしたくなります。半身揚げはこうでなくっちゃ! という正統派の味わいです。
骨付き揚げ鶏は、半身以外にモモ肉の部位(500円)も。そのほか四国の名物「じゃこカツ」(600円)なども味わえます。昼はうどん屋さんですが、夜は居酒屋。揚げ鶏で一杯やって、うどんで〆るというのもありですね。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。