ここでしか食べられない! 志摩地中海村「リアス バイ ココチャ」の新バスク料理の魅力とは?

前菜「海藻ケーキ貝のタルタル」と「魚のロワイヤル」

 前菜が運ばれてくると、その美しい色合いに目を奪われました。緑色の料理は、海藻のスポンジケーキに刻んだ檜扇(ひおうぎ)貝のタルタルをトッピングしたもの。貝のプリッとした食感が楽しく、さっぱりした味わいでした。

「魚のロワイヤル」は、中が空洞のワンタンの皮に、魚のムースを乗せたもの。手でつまんでパクリ。パリッとした食感が楽しい一品です。

しっとり柔らか!「伊勢鶏のサラダ 椎茸のエスカベッチェ」

 驚くほどしっとりとした鶏のサラダ。椎茸の香りがたち、ピリッとしたマスタードソースがアクセント。実は隠し味に「おにぎりせんべい(銀シャリ)」を砕いたものを使っているとか。この発想が斬新!

看板メニュー! 新感覚の「私達の鱈のトルティージャ」

 この店の定番料理が、このスペインオムレツ(トルティージャ)。普通、もっと固めのオムレツをイメージしますが、こちらはトルティージャの概念を覆すムース仕立て。実はダニエルは、ムース(エスプーマ)状の料理が得意なんだとか。

 刻んた鱈、玉ねぎや長ネギ、ピーマンなどの食材を、エスプーマ状にした卵黄が包み込んでいます。濃厚でクリーミーかつ、鱈と野菜のコリッとした食感が楽しい! これは他では味わえない逸品です。

蛸の出汁が効いた「蛸のトリンチャット」

 カタルーニャ地方の料理で、本来はキャベツとマッシュポテトを和えたものですが、こちらでは白菜を使い、仕上げに蛸のだし汁をかけ、さっぱりと味わい深く仕上げています。歯切れのいい柔らかな真蛸は、感動もの!

ダニエルのスペシャルな一皿「ヒラメのビスカイヤ風」

 ビスカイヤ風とはトマト、玉ねぎ、にんにくなどのソースを使ったバスク料理。赤いパプリカの甘みと、ヒラメの身の食感を楽しみつつ、エイヒレのチップや焦がし玉ねぎのマヨネーズソースが時折、刺激を与えてくれます。

定番料理の「黒毛和牛のサーロイン しそとピーナッツソース」

 柔らかくてとろける“黒毛和牛”の美味しさに、青シソやピーナッツ、山椒やゴボウ、春菊などの“和”素材を生かしたメイン料理。食感も、食べ応えも十分!

スパイシーなスポンジケーキが斬新! 「プリンのエスプーマ」

 すっかりお腹いっぱいになった後、最後のデザートにまた感動がやってきました。プリンをエスプーマ状にし、パンチのあるスパイシーなケーキやバニラアイス、レモンと生姜のゼリーにトッピングした斬新な一皿。カルダモンやアニスなど強めのスパイスの味わいを、プリンのエスプーマが包み込む、なんとも不思議な美味しさでした。

 どの皿も素材が生き生きとした、日本人好みの上品な味わいが印象的でした。『リアス バイ ココチャ』は、ここでしか食べられないバスク料理を求めて、わざわざ訪れる価値のあるレストラン。志摩地中海村とともに、異国へ旅したようなラグジュアリーなひとときを体験しに訪れてみませんか?

(撮影・文◎草地麻巳)

●SHOP INFO

ヴィレッジ&ホテル「志摩地中海村」スタッフ

施設名:ヴィレッジ&ホテル「志摩地中海村」
RIAS by kokotxa(リアス バイ ココチャ)

住:三重県志摩市浜島町迫子2619番地1
TEL: 0599-52-1336(予約専用)
営:11:30~14:00(L.O.13:00)、17:30~22:00(L.O.20:00)
※ランチ5000円コースから、ディナー1万円コースから
※夕食は要予約。メニューは日ごとに異なります
※近鉄鵜方駅からタクシーで15分 ※宿泊者は送迎あり