JR池袋駅と大塚駅のほぼ中間点。昔ながらの住宅街の雰囲気を今も残している、東池袋にあるのが、昭和5年創業、創業90年になる『伊東食堂』。おじいさんの代から数えて3代目、現在4代目も厨房に立つ、アットホームな雰囲気のお店です。
昼は定食、夜は居酒屋として、地元の人はもちろん、近所にお勤めのサラリーマンやOL、はたまた、大盛りの評判を聞きつけてやってくる人など、常に満席の人気店。ここに、大盛りのカツカレーがあると聞き、早速調査開始です。
店内に入っていきなり目に飛び込んでくるのは、壁一面を覆うメニュー札。居酒屋定番のメニューはもちろん、和洋中様々なメニュー、そしてカレーメニュー。専門店だってこんなにバリエーションないのでは? 貼ってあるだけで28種プラス、ナン。すごい!
注文して数分後、やってきたのは大皿のフチぎりぎりまで盛られた、特大カツカレー。ゴハンはおよそ丼4杯分、玉ねぎ・ニンジンなどが入った豚カレーにロースカツ2枚! 「もっと大盛りのカツカレーのメニューがあるんだけれど、それは宴会用。ランチで注文できるので一番大盛りなのはこのカツカレーだね」とご主人。カツ3枚の「超特大カツカレー」は宴会限定になり、1人で注文できる最大サイズが「特大カツカレー」。限定メニュー、チャレンジメニューではないので、時間制限なし、シェアするのもOKです。
まずはルーを一口。このカレー、え~っと、どこで食べたんだっけ? と思わせるどこか懐かしい味。家のカレーじゃなくて、給食カレーでもない。洋食屋さん? 新幹線の食堂車? 子供の頃から知っている、初めて食べたのにどこか懐かしい思い出の味。
しかもこのカレー、全面にルーがかかっているので、ゴハンとルーの配分を気にせず食べられるのもいいところ。ゴハンだけ残る、ルーだけ残るといった、セパレートタイプの盛り付けにありがちな心配もいりません。ガンガン食べ進めていきます。
続いてカツ。衣サクッサク、中しっとりのロースカツは、やや薄めなのでスプーンでも口でもスッと切れて、カツカレーに最適なバランス。そのまま食べても、ルーにくぐらせて、ちょっとしっとりさせてもウマイ! なんといってもルーたっぷり、カツも2枚なので、贅沢喰いオッケー。これも配分を計算せず、好きなタイミングで好きなだけ味わえます。なんて幸せ☆
ちなみに計測したところ、直径は31cm、高さは4.5cm、重さは1831g(器の重さを除く)。最初は軽やかだった味わいも、後半になると辛さが舌の上で積み重なるのか、じわじわ辛さが増してくるように感じます。でもそれがまた食欲を増進させて、どんどん食べ進められます。
ちなみに、カツカレー以外にも大盛りのメニューがあり、焼肉、鳥照、ハンバーグ、メンチカツ、目玉焼きがおかずの「鳥羽の山定食」(1700円)や、焼肉丼とカツ丼の「鳥羽の山丼」(1500円)、焼きそば3倍量の「鳥羽の山焼きそば」(1800円)など。あの~、なんで「鳥羽の山」?
「鳥羽の山はね~。ウチがここに移転する前の隣の家の子が、相撲取りになって、そのしこ名なんだよ」とご主人。調べてみると、豊島区出身、出羽海部屋に所属した方で、最高位は西前頭13枚。なるほど。お隣さんリスペクトメニューなんですね。「鳥羽の山カレー」(1500円)は焼肉ととんかつに山盛りライスのボリュームカレーとのこと。店内には鳥羽の山関の似顔絵や写真なども飾られていました。
「これから暑くなるから、カレー食べて汗かいて、エネルギーつけてほしいね」と話すご主人。ちなみに夜もカレーや定食などは注文可能、飲めない人も、飲まずに食事だけの利用も大丈夫です。
3代目のご主人に笑顔が素敵な奥様、そして4代目の息子さんを中心とした、和やかな雰囲気の食堂。次回は「鳥羽の山定食」にするか、それとも28種のカレーを一つずつ攻略していくか。また来たくなる、挑戦意欲をかきたててくれるお店でした。
●SHOP INFO
店名:伊東食堂
住:東京都豊島区東池袋5-11-10 ツカダビル 1F
TEL:03-3982-8601
営:11:00~14:00(L.O.13:50)、17:00~22:00(L.O.21:30)
休:土曜、日曜、祝日