国技館がある“相撲の街”両国に、“横綱丼”があると聞き、調査に向かったのは『天ぷら食堂 ひさご』。両国駅西口の改札を出てすぐ右にある「両国 江戸NOREN」の中のお店です。店の前には原寸大の土俵がドーン! と飾られていてます。もちろん登ったり触ったりしてはダメですが。店に入る前から“相撲の街”感満喫です。
『天ぷら食堂 ひさご』は、1918(大正7)年に平河町で創業した老舗の姉妹店。上質なゴマ油を使い、職人さんが目の前で天ぷらを揚げてくれるうえ、良心的な価格で味わうことができます。
早速“横綱丼”を注文。注文が入ってから揚げるため、鍋に投入して揚がる音を遠くに聞きながら、ワクワク待ちます。
目の前にやってきた横綱丼。お味噌汁、小鉢付きです。エビ3本、アナゴ1本、チクワに3種の野菜、卵、エビと野菜のかき揚げも乗っています。横綱の名だけあって豪華! 丼からアナゴが伸びています。
そもそもこのメニューが生まれたキッカケは?
「2016年にオープンしたのですが、両国らしいメニューを作りたくて。やはり両国といえばお相撲さんですよね。“横綱”らしいボリュームのある丼として誕生しました」とのこと。
器いっぱいに天ぷらが乗っているので、どこから箸をつけるべきか…? と悩んでいたら、おすすめの食べ方をスタッフの方が教えてくれました。
「丼のフタにアナゴやエビを移して、お皿代わりにされているお客様が多いですよ」。
なるほど。それならゴハンが見えてくる! 天ぷらとゴハンをバランスよく食べられそうです。
ちなみに、運ばれてきたときの状態で高さは約13cm、器を除く重さは628g。見た目より軽い? これなら腹ペコ女子でも完食可能ですね。
まずは器から飛び出しているアナゴから。口に入れるとサクッ、フワッ。ゴマ油の香りが口の中に広がり、甘辛のタレとともに、アナゴの旨みが広がります。ちょっとタレのしみたゴハンを続けて口の中へ。さらにエビの天ぷら。今度はサクッ、プリッ、フワッ。揚げたての天ぷらって、本当においしい~。贅沢です。
箸休めの小鉢には大根の醤油漬けとイカの粕漬け。ちょっとずつ食べると、口の中をさっぱりリセットしてくれます。これだけをゴハンに乗せて食べてもおいしい~。
カリカリ、サクサク、フワフワ、ジュワ~、など、さまざまな食感が楽しめるのは揚げたてならでは。ゴハンがどんどんすすみます。甘辛のタレは天ぷらにもゴハンにも合う! あっという間に完食しました!
ちなみに、「牛ヒレ天丼」(1,980円)もあり、外国人観光客にも人気のメニューとのこと。これからのシーズンは「カキの天ぷら」(540円)もおすすめです。
ゴマ油で揚げて甘辛タレで食べる天丼は、江戸前らしさ満点。おいしいあまり、あっという間に食べきってしまいましたが、次に来るときは職人さんの技が間近で見られるカウンター席に座り、ビールや日本酒を飲みつつ、単品で注文するのもいいな~。次回は大人の余裕を出しつつ、ゆったりじっくり味わいたい! と思えるおいしさでした。
(取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO
店名:てんぷら食堂 ひさご
住:東京都墨田区横網1-3-20 両国 江戸NOREN 1F
TEL:03-6456-1125
営:11:00~15:30、17:00~21:30(LO各30分前)
休:月曜(祝日の場合営業、3連休の場合翌日休み)
※2018年12/30・31は営業時間が変更になる場合あり、2019年1/1・2は休み