東京で一度は食べておきたい独自の道をゆく「変化球カツ丼」の名店3選

目黒“とんかつ御三家”の一角『かつ壱』のソースカツ丼

『かつ壱』の「カツ丼ソース味」
『かつ壱』の「カツ丼ソース味」

 まずご紹介するのは東京・目黒の『かつ壱』。JR目黒駅西口の目の前にあるビルの地下1階に店を構える『かつ壱』は、目黒のとんかつ御三家(他は「とんき」・「とんかつ大宝」)の一つに数えられる、都内でも指折りの名店です。

 ヒレやロースなどのとんかつ定食も人気ですが、ぜひ食べて欲しいのが「かつ丼 ソース味」です。名称どおり、卵とじではないソースタイプ。ロースかヒレで部位を選ぶことができますが、筆者はヒレカツ推しです。

 着席すると、すぐにお新香とカラシがのった小皿が登場します。ここのかつ丼は、ヒレかつとキャベツがてんこもりで、下のご飯が見えません。まずは小皿にヒレかつを移しましょう。食べやすくなります。

ご飯には海苔もはさまっている
ご飯には海苔もはさまっている

 そのヒレカツ、衣はソースによるしっとり部分と、揚げ立てのサクサク感が共存。さらに、ソースが甘すぎずスッキリしていて、なんとなくダシ感もある。だから、卵や出汁に頼らずとも、このソースに浸ったカツだけで非常に翼ご飯になじむのです。

 そして、ヒレかつの断面は薄いピンク色で、ふんわり柔らか。口にすると豚の脂の旨味がパッと広がりますが、油っこさは微塵もなく、ただひたすら旨味が広がっていきます。

 丼のご飯も超優秀です。つやつやとしていて、口に入れるとふっくら。さらに山盛り千切りのキャベツも、ふわっとエアリーな見事な千切りです。

 ヒレかつをかじり、ご飯を食べ、キャベツでさっぱり。ヒレかつをかじり、ご飯を食べて、キャベツでさっぱり……。食べながら、「この時間が永遠に続けばいいのに」と思わず願ってしまう至極の旨さです。

●DATA

店名:かつ壱

住:東京都品川区上大崎2-25-5 久米ビル B1F

>>『かつ壱』のもっと詳しい記事はこちら
https://www.syokuraku-web.com/bar-restaurant/52602/