濃厚な甘みとコクながら、重たくないカレー

メニューは「スパイシーチキンカリィ」(1,100円)、「濃厚バターチキンカリィ」(1,250円)、「赤ワイン仕立てのラムカリィ」(1,350)円の3種類。3つともスープカレーではなく、“普通のカレー”のカタチをしている。でも、見た目だけでも色とりどりで美味しそう。そして、食べてみると“普通ではない”ことがよくわかる。
「濃厚バターチキンカリィ」は、驚くほどコクがあってまろやか。ただし、いわゆるバターをたっぷり使った“重い”タイプの濃厚さとは違って、不思議なくらい軽やか。店長の山崎将也さんに聞くと、「大豆をすりつぶしてブイヨンスープ、スパイスと合わせたことによるコク」だと教えてくれた。カレーに大豆を使うとは面白い。

「赤ワイン仕立てのラムカリィ」は、ラム肉の風味が口に広がり、こちらも濃厚なデミグラスソースのような深い味わい。こちらは、水を使わずに赤ワインとラム、たっぷりの野菜を使って、コトコトと長時間炊いて作るスープがベースだという。
どちらのカレーもスパイスの奥に確かに野菜の甘みを感じる。よく煮込まれたお肉は口の中でとろけるほど柔らかく、トロトロ系のカレーなのに、サラっと軽く、スルスルと食べることができるのだ。
レンコンやジャガイモ、ブロッコリーといった揚げ野菜や、人参の白ワインビネガー&マスタード漬け、ピーマンの塩昆布漬けなど、アチャール(漬物)といった様々な野菜が、こくまろカレーの楽しいアクセントになっている。