2018年のからあげは“素揚げ”がトレンド。開発に1年かけた絶品ひな鶏の素揚げとは?

2018年のからあげは“素揚げ”がトレンド。開発に1年かけたひな鶏の素揚げとは?
食楽web

シンプルに塩だけでいただく素揚げの旨みに大満足

 素揚げのお店が首都圏を中心に増えています。どこもこだわりを持って作っているので優劣はつけ難いのですが、今回お邪魔した東京・渋谷の『鶏×バル HINAMARU』は、ひな鶏の素揚げを食べさせてくれる、人気のお店です。ひな鶏とは、ふ化後3カ月未満の鶏のことで若鶏と呼ばれることもあります。さっそく「ひな鶏の素揚げ」(980円)をいただくことに。

 素揚げというと、親鶏の半身で作っているところが多く、少食の人や女性の中には「こんなに大きいの、食べられない!」という人も少なくありません。しかしこちらはひな鶏を使用しているため手ごろな大きさ。なるほど、これなら女性でも完食できそうです。取材時も店内には若い女性のお客さんがたくさん。人気の理由のひとつがわかりました。また、素揚げなので、当然、衣はありません。衣付きのからあげと違い、そのぶん糖質もカットできるので、気分的にもギルティーフリーです。

 この素揚げは、揚げる前に、ほんの少しの塩をふりかけているだけで、ほかの味付けは一切なしとのこと。余計な味に邪魔をされずに肉の旨みを存分に味わえるというわけです。たしかに旨みは抜群。塩だけでここまで美味しくできるのかと驚きでした。モモ、ムネ、手羽どの部位も柔らかく、ふんわり・しっとりという印象です。骨についた肉もすんなりはがれてくれるほどの柔らかさで、実に食べやすい。肉汁もたっぷり。たっぷりというより、口からこぼれ落ちるほどです。

 おいしさの秘訣は、前述した“塩”にあると思われます。もちろん、その加減が非常に難しいのですが、肉に塩をふると、余分な水分が抜けてくれるため、よりふっくらと、そしてジューシーな味わいに仕上げることができます。旨みを閉じ込める効果もあるため、これだけの味と触感を実現できているのではと推察します。

 さて鶏×バル HINAMARUでは、この素揚げの開発に1年の歳月を費やしたのだとか。こだわり抜いた作り方に、これは他の素揚げ店もうかうかしていられないな、という印象を持ちました。

 今年のからあげは素揚げに注目ですよ!

食べやすいよう、ハサミ、トング、手袋を用意してくれる
食べやすいよう、ハサミ、トング、手袋を用意してくれる

●SHOP INFO

鶏×バル HINAMARU

店名:鶏×バル HINAMARU

住:東京都渋谷区宇田川町30-3アトラス渋谷ビル3F
TEL:03-5459-1705
営:月~土、祝前/11:00~29:00
  日・祝/11:00~23:00
休:なし

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。