100年の歴史ある老舗『みつばち』の名物「元祖 小倉アイス」
みつばちは明治42年、氷業からはじまりました。創業者の嶋田夫妻が、売れ残りの小豆をアイスクリーム桶に入れておいたら固まっており、食べたらおいしかったのだそう。そこから生まれたのが「元祖 小倉アイス」です。
最初は「嶋田屋」という店名で営業していましたが、花に群がるみつばちを見て「お客様が“みつばち”のように集まって欲しい」と今の店の名になったそうです。
食べやすいように最中に挟んで提供
「元祖 小倉アイス」を注文をすると、その場で最中に挟んでアイス最中のようにしてくれます。お持ち帰りはもちろん、湯島は御徒町や上野からも徒歩圏内のため、観光途中の食べ歩きにもおすすめです。また、甘味処の喫茶スペースであんみつや氷とともに、座ってゆっくり味わうこともできますよ。
持ち帰りの注文すると、発泡スチロールの箱に詰め、持ち帰り時間に合わせてドライアイスを入れてくれます。帰宅までの1時間、電車で膝に乗せたり、炎天下に持ち歩いたりしましたが一切溶けていませんでした。
最中でサンドされていることで片手で持っても食べやすく、手を汚さずにいただける気軽さがありがたいですね。すぐに食べれば、最中のサクサク感とやわらかなアイスと食感の違いを楽しめます。時間が経つとアイスの水分を吸って柔らかくなりますが、ふにゃっとなった最中もまた良き。香ばしさはそのまま、小倉アイスの良いアクセントとなっています。
小倉アイスは甘さはありつつ、さらりとしています。乳脂肪分0%で、後味はすっきり。シャーベットのようなシャリっとした食感もあります。気づいたらあっという間になくなってしまいました。
コクがあるのにさっぱり!「黒ごま」もハズせない
ショーケースには「元祖 小倉アイス」以外にも、和洋折衷な10種類以上のフレーバーがあり、どれにしようか迷ってしまうほど。
人気フレーバーを尋ねたらどれもおすすめとのことで、悩みに悩んで「黒ごま」を選んでみたら大正解でした。シャーベットとアイスクリームの間のような食感で、黒ごまのコクがあるのにシンプルな味で、あとから砂糖の優しい甘さが追いかけてきます。
まとめ
「元祖 小倉アイス」は、暑くなり冷たいものが欲しくなる時期に嬉しいおもたせ。100年前に生きた誰かが食べた小倉アイスを、昔と変わらぬ味で今を生きる私達も食べることができるなんて、なんだかロマンを感じませんか?
他の甘味に負けずに時代を越えて愛されてきたのは、『嶋田家』の「元祖 小倉アイス」の味わいへのこだわりゆえ。手のひらサイズの一見シンプルに見える「小倉アイス」には、すっきりした甘さと歴史が詰まっています。
(撮影・文◎乃々)
●SHOP INFO
店名:甘味処 みつばち(湯島本店)
住:東京都文京区湯島3-38-10
TEL:03-3831-3083
営:売店11月~2月11:00~21:00、3月~10月10:00~21:00、土・日・祝日10:00~21:00(喫茶は時間別)
休:年中無休(臨時休業有)